一番最初は、生物も植物も海にいたという真実は水あってこその生命だったということ

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この50億年昔、誕生したばかりの私たちの母なる星・地球は、決して美しくもなく、慈愛を感じさせるものでもありませんでした。もちろん生命活動の片鱗すらありません。ただの混沌とした見境のない、無秩序な塊でしかなかったのです。それが何億もの年月を重ねるうちに、ある秩序の上で整ってゆきます。重い物質は塊の中心に集まり、比較的軽い物質は外側に、もっとも軽い物質は塊のさらに周辺にというように、整理が進みます。整理された結果、硬い地球の表面となる岩という物質( 混合的な物質) や、その岩の上に流れたり、たまったりする水という物質も現れます。さらにその外側を覆う大気という混合物質も現れました。

つまり大地ができ、海ができ、空気ができたということです。地球の50億年の歴史の中で、これほ画期的な出来事でした。なぜなら、こうした「環境」が整ったからこそ、地球の上に生命が生まれたからです。最初の生命は、間違いなく水の中で生まれました。それは細菌とも呼べないはどに曖昧な生命、無機と有機の中間的な存在でしかなかったでしょう。それが次第にたしかな生命へと脱皮を重ねるうちに、単細胞ではない多細胞の生命体を生み出す方向へも進化したのです。

しかし生命活動の舞台ほ、あくまでも海の中にとどまる時代が続いたといわれています。ある日、かなり変わり者の魚はきわめて高度に進化した多細胞生物、生命進化の歴史からみるなら、とてもとても高等な生物ですが海の縁から陸に迷いこんで外の空気を吸ってしまうまで、陸に顔を出す高等生物はいかなったのです。いえいえそれ以前に、植物もまた海で進化したものの中から陸に上がるものが現れたのです。

つまりは「水あってこその生命だった」といぅことの強調です。いえいえ「海水あってこその生命だった」というべきでしょう。要するに、海こそが「生命のゆりかご」であり、「生命の故郷」だということです。

現在、私たち人間は、たとえ海岸近くに住んでいるとしても、海に浸って暮らしているわけではありません。それは「故郷を捨てた種( 動物)」だということを意味しているのです。私たちは、ゆりかごに帰りたくても、故郷に帰りたくても、実際には帰ることのできない生命なのです。

海という故郷を捨てた私たちは、それでも海を捨て切ることほできませんでした。生命であるかぎり、海なしには、やはり生きることができなかったからです。では「故郷を失った渇き」をどのようにして癒してきたかといえば、水を飲むことでです。水を飲むことによって、自身の体内に水を満たし、体の中に海のミニチュアを保ち続けることにしたのです。

あなたも、いく度となく耳にしたことがおありでしょう。私たちの体の中の水は、単なる水でほありません。その水は、ちょうど海水と同じような成分を溶かしこんだ、「ミネラルウオーター」です。

血管を流れる血液という水溶液も、リンパ管を流れるリンパ液という水溶液も、細胞を満たす細胞内液という水溶液も、細胞と細胞の間にある細胞外液という水溶液も、みんな「ミネラルウォーター」です。それぞれの役目に応じて成分の違いがあるとほいえ、基本的には海水に似た成分を土台とする、かなり濃厚にミネラル成分を溶かしこんだ「ミネラルウォーター」なのです。

美味しくて、しかも体によい水の必要条件の1 つに「適度なミネラル成分を溶かしこんでいる」という項目がありますが、それは「本来のよい水」の条件の一部でしかありません。

私たちは、ミネラルのはとんどを水によってでほなく、食品から補給しています。つまり、飲んだ水と食べたミネラル成分を体内で利用することによって、体の中の海水を作っているのです。

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