夜間に見えにくい場合にはアントシアニン豊富な「黒すぐり」

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4種類のアントシアニンを含む

夜間に目がショボついたり視界がぼやけたりするのは、目の奥にある網膜(カメラのフィルムに相当する部分) の血流不足が原因の1つとなっています。そうした網膜の血流不足を解消すると、黒スグリという果実が注目されています。黒スグリは直径1cmほどの濃い赤紫色をした果実で、イチゴやブルーベリーなどと同じべリー類に属します。もともとは北欧やニュージーランドなどの寒冷地が主な産地で、日本では青森県が特産地です。欧米では、昔から黒スグリがジャムやジュース、菓子の材料として用いられ、民間薬としても珍重されてきました。それが最近、黒スグリをとると、目の健康を増進できることが数多くの研究で明らかになり、眼科医の間でも話題を集めています。黒スグリの特徴としては、まず網膜や視神経、毛様体筋(目のピント調節を行う水晶体の動きをつかさどる筋肉) の血流を促すアントシアニンというポリフェノール(植物や果物に含まれる色素成分)を多く含むことがあげられます。黒スグリに含まれるアントシアニンの量は、同じペリー類で目にいいことで知られるブルーベリーの実の3倍以上もあるのです。ひとロにアントシアニンといってもいくつか種類があり、黒スグリには4種類が含まれています。このうち、デルフィニジン-三-ルチノシド(D3R)と、シアニジン-三-ルチノシド(CSR)というアントシアニンは黒スグリ特有のものでブルーベリーやかのペリー類には含まれていません。この2種類を含む黒スグリが、目の不快症状や眼病の改善に役立つことは、最新の研究結果で明らかにななっています。

視神経と網膜の血流が2割もアップ

正常眼圧緑内障の患者さん30人(50~80歳)を対象に、黒スグリから抽出したアントシアニンを1日150mg半年にわって飲んでもらう臨床試験を行いました。そして、試験期間中に網膜をそして、試験期間中に網膜をはじめ、視神経の根もと(視神経乳頭という) の血流量を測定したほか、視野の変化を調査したのです。

その結果、2ヶ月後には、網膜と視神経の血流量が平均で2割増加していました。網膜や視神経の血流が2割増えれば、光を感知する網膜の働きや、情報を脳へ伝える視神経の働きも高まると考えられます。
これも、黒スグリのアントシアニンの特徴である、強力な抗酸化力(攻撃力の強い活性酸素の嘗を抑える力)が、網膜や視神経の血管を丈夫にし、血流を促す原動力になったことは間違いありません。

この試験では、被験者から「視野が明るくなった」「目が疲れにくくなった」などの感想が数多く寄せられたそうです。さらに、黒スグリのアントシアニンには、体に速やかに吸収されるため速効性があり、そのうえ効果の持続時間も長いという特徴があります。

黒スグリのアントシアニンをとったあとに血液の変化を調べると、血液中のアントシアニン濃度は摂取後から15分で上昇しはじめ、1~2時間後に最高となります。その後、ゆるやかに濃度は下がりますが、8時間は血液中に残っていることが報告されているのです。

このように、網膜の感度を高めて、夜でも視界を良好に保つ優れた効力を示す黒スグリですが、日本では、生の果実を入手するのは難しいので、ジャムやジュース、ドライフルーツなどの加工食品からとることになります。また、効率よく黒スグリのアントシアニンをとりたい人には、通信販売や薬局などで各種市販されている栄養補助食品の利用が便利なので、おすすめします。

黒すぐりが入手しにくい場合は、アントシアニンが豊富なブルーベリーを少し多めにとるといいでしょう。