体は温めたほうが病気にならない」「体温が低いと、ガンになりやすい」最近、このような話題に接することが多くなりました。
「体温を上げると免疫力は上昇する」これは正解で、多くの実験データでも証明されています。人間の体温は、つねに36.5~37度の範囲に保たれています。
「人間はこの平熱より5度高い41.5度の発熱でもなんとか耐えられるが、逆に5度低い31.5度では、体内の代謝活動を正常に保てない」という話をよく聞きます。
重篤な障害を脳に負った方を対象とする「脳の低体温療法」は、これを逆手に取った高度な治療法ですが、体はとにかく体温の低下には弱いのです。
体が冷えると代謝活動が落ち、栄養素や老廃物を運ぶ血行も悪くなります。また、多くの酵素や腸内細菌が棲息し、「免疫の要」である腸の活動も低下します。体が冷たいと、免疫をつかさどる紳胞や酵素はぜんぜんうまく機能しない」とは、カリフオルニア大学ダニエル・セスラー医師の言葉ですが、実際に、平均体温が1度下がると免疫力は約37%下がり、平均体温が1度上がると免疫力は約60%活性化すると言われています。
このように、体温は免疫力に大きな影響を与えるのです。風邪を引いた時に熱が出るのも、体温を上げて免疫力を上げようとする防衛反応です。また、体温が低いと体内の細菌に対する抵抗力が低下し、腸内では悪玉菌や有害菌が増殖して、感染症などのさまざまな病気の原因にもなります。
つまり、体温が低ければ低いほど、多くの病気にかかる可能性が高くなります。心筋梗塞、脳卒中、ガン、アレルギー性疾患、婦人科系疾患といった身体疾患はもちろん、うつ病、神経障害などの精神神経疾患まで、あらゆる病気の発病に影響を与える可能性があるのです。
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