飛蚊症 症状が出やすい職業 について紹介します。飛蚊症は、他の目の病気や目のトラブルに比べると重症化しにくいのですが、いったん症状がではじめると意外にストレスになります。
飛蚊症 症状が出やすい職業
飛蚊症(ひぶんしょう)は、視界に黒い点や糸くず、ゴミのようなものが浮いて見える症状で、その多くは加齢に伴う目の硝子体(しょうしたい)の変化による生理的なものです。しかし、特定の職業や生活習慣が、飛蚊症の症状を自覚しやすくしたり、発症リスクを高めたりする可能性が指摘されています。
ITエンジニア、プログラマー、デザイナーなど、長時間コンピューター作業を行う職業:
- 眼精疲労の蓄積: 長時間モニターを見続けることで、目のピント調節機能が疲弊し、眼精疲労が蓄積しやすくなります。眼精疲労自体が飛蚊症の直接の原因ではありませんが、目の状態が悪化すると、飛蚊症の症状がより気になりやすくなる可能性があります。
- 瞬きの減少: 集中して作業することで瞬きの回数が減り、ドライアイになりやすくなります。ドライアイも目の不快感を増幅させ、飛蚊症の存在をより意識させることがあります。
- デスクワーク全般:
- オフィスでの長時間労働は、上記と同様に目の酷使に繋がりやすいです。
- 細かい作業を長時間行う職業(例:精密機械の組み立て、宝飾品加工、研究者など):
- 目を凝らして細かい作業を行うことで、目の負担が大きくなります。
- 強い近視を持つ人:
- 職業とは直接関係ありませんが、強い近視の人は、年齢に関わらず飛蚊症を発症しやすい傾向があります。眼球が通常より長いため、硝子体に変性が起こりやすく、生理的飛蚊症が比較的若い年齢で始まることがあります。そのため、近視の人が上記のような目を酷使する職業に就いている場合は、飛蚊症を自覚するリスクがさらに高まる可能性があります。
- 夜勤や不規則な勤務時間の職業:
- 睡眠不足や生活リズムの乱れは、全身の健康状態に影響を与え、目の疲れや血行不良を招く可能性があります。
重要な注意点:
- 上記の職業は、飛蚊症の「発症そのもの」を直接的に引き起こすわけではなく、目を酷使することによる眼精疲労や、元々存在する飛蚊症の症状をより「自覚しやすく」したり、「気になりやすく」させたりする要因となることが多いです。
- 飛蚊症のほとんどは生理的なものですが、網膜剥離や硝子体出血など、失明につながるような重篤な目の病気の初期症状として飛蚊症が現れることもあります。特に、以下のような症状が急に現れた場合は、速やかに眼科を受診する必要があります。
- 飛蚊症の数や形が急に増えた、大きくなった
- 光が走って見える(光視症)
- 視野の一部が欠けて見える
- 急激な視力低下
目を酷使する職業に就いている方は、定期的に眼科検診を受けたり、適切な休憩を取る、ブルーライト対策をするなど、目のケアを意識することが大切です。