こんにゃくを使った料理のレシピを見ると、必ず「下ゆで」の指示がある。これは、こんにゃくに含まれる「石灰」の臭みや余計な水分を抜くため。
こんにゃくはこんにゃく芋を原料に使った加工食品だが、粉状にした芋に石灰水を加えて加熱すると、固まってこんにゃくになる。つまり、凝固剤として必ず石灰を使うのだ。
下ゆでをする場合、鍋にこんにゃくを入れ、たっぷりの湯の中で2~3分ゆでる。
こんにゃくがふわっと浮き上がってきた段階で、火を止めて終了。簡単な下準備だが、これがめんどうなら、もっとお手軽なコースもある。
耐熱ボールにこんにゃくをちぎって入れ、ラップをかけたら、そのまま電子レンジでチン。
約2分ほど加熱し、ざるにあげて水気をとるだけ。これで、お湯をわかす手間もなく、下ゆでができてしまう。石灰臭と水気がほどよく抜けたこんにゃくは、プリプリの口当たり。アク抜きをしたほうが断然おいしくなるので、この下準備だけは欠かさないようにしたい。
一般にこんにゃくというと板状のこんにゃくを指すが、糸こんにゃくやしらたきもこんにゃくの仲間。調理のときは、やはりアク抜きのための下ゆでが必要。
たつじん
初めてコメント致します。
今回投稿された「こんにゃくの下ゆでの必要性」の件について一言説明させて下さい。
一般には「下ゆでは必要」として考えられてます。しかし食品としてのコンニャクが仕上がる「原理と理屈」からすると、凝固剤として使われる「消石灰」等のアルカリ反応を利用し、コンニャクの主成分であるマンナンをつなぎ合せ成型し、それに熱を加える事によりつなぎ合わされたマンナン同士を凝固させるんです。コンニャクの場合は、この「アルカリによるマンナン同士の凝固」は不可逆性であるため、一度つながった「マンナン、石灰、マンナン」おいて、下ゆでをしたからと云って再びバラバラにはならないのです。むしろ逆に、加熱により凝固が強固になる理屈なんです。コンニャクを茹でると固くなるのはこの原理からなんです。一度つながったマンナンと石灰は「酸化および腐敗」しない限りバラバラにならないんです。なので下茹でで石灰分を取り除く事は「原理と理屈」から考えても不可能に近いのです。
もしコンニャクを茹でた時、凝固剤である石灰分が解け出すと考えられるとすれば、それは必要以上に余分に添加した石灰分が、マンナン同士に良く混ざり合っていないため、凝固に関係のない余分な石灰と考えられます。しかし此の様な出来損ないのコンニャクは腐敗しやすいため、現状一般的には商品として流通はしないと思います。
一般の方がコンニャクを下茹でしたがる一番の理由は。あの「袋を開けた時のコンニャク臭」を嫌う為であり、味が染みを良くしたい為である事がほとんどです。が、コンニャク臭の原因は主成分であるマンナンの凝固剤によるアルカリ反応臭であるため、長期保存が目的のアルカリ保存水にパック詰めされてる商品の宿命。またそれら個々のコンニャクの味染みが悪いのは、そのコンニャク製品の痛みを減らすためアルカリ度が高く設定されてるからだと思います。
因って、世の中に出回るほとんどのコンニャク製品は「こんにゃくの下ゆでの必要性」を実行する事は「原理と理屈」から云っても無意味と考えて差し支えありません。
この件に関して否定的な事ばかり書きましたが・・下茹でに対する一番の対処法として良いのは、元から凝固剤を必要最低限で作ったコンニャクを手に入れ使う事ですかね。しかしこれも一般の方には難しい課題ですよね。
参考までに。コンニャク臭を取ったり味染みに効果を出す下処理としては、出来るだけ薄く切ったコンニャクを冷水に晒すのが一番効果が判りやすいのです。が、料理食材の形態としては不適切形態になっちゃいますよね!
最後にもう一度書きますが「こんにゃくの下ゆで処理」は「原理と理屈」がら云っても真逆な下処理なんですよ。
http://kitchenidea.meblog.biz/article/20767266.html
管理人
丁寧なコメントありがとうございます。素人目線での情報を集めているのでこういった深い答えを知るとうれしく思います。
こんにゃくのいしたゆでの必要性を理解いたしました。ありがとうございます。