アミノ酸サプリのパッケージに記載してある「L」って?

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

この意味は「L体」を意味しています。元々アミノ酸は、「L体」と「D体」という2種類が存在しますが、これは、ちょうど鏡に映った姿と同じ状態で構造的にそっくりなのですが、向きが逆になっている状態です。
そして不思議なことに体タンパクを構成しているアミノ酸はすべてがL体であり、これまで自然界には、D体は存在しないとされてきました。
つまりD体のアミノ酸を摂取しても体内でたんぱく質を合成したり、酵素の材料となったりといった反応は、起きていないということです
。細かい話になりますが、グリシンというアミノ酸だけはDとL の区別がなく、また人工的にアミノ酸を合成すると、L体とD体が半々の割合でできてきます。パッケージの裏面の原料表示で、L-グルタミンとかL -アルギニンとか一つひとつのアミノ酸名にLという文字を付けるケースもありますが、仮りに何もついていなくてもこれはLを意味するのだと理解してもらえばいいでしょう。
「このサプリメントのアミノ酸は、すべてL体を使っているから利用効率がいいのです」などといった売り文句はちょっと行き過ぎかもしれません。D体のアミノ酸を使ったサプリメントは存在していないはずなのですから。L体とは別に、「フリーフォーム」という言葉を使うこともあります。これはアミノ酸がいくつかつながった状態(ペプチド) や、タンパク質の状態ではなく、まさに単独のアミノ酸という状態であることを意味します。肉を食べた場合、胃で消化され小腸で吸収されますが、肉に含まれるタンパク質が分解されて出てくるアミノ酸は、全てL体で、その後そのアミノ酸が吸収されて血液中に存在するときは、フリーフォームの状態というわけです。

関連記事