プルーンやアロエの緩下作用を利用する
「プルーンを食べると便秘が治る」というのを聞いたことがあるかもしれません。プルーンには水溶性の食物繊維であるペクチンが多いため、けいれん性便秘の人にもおすすめです。また、腸のぜん動運動を整えて、活発にするカリウムやマグネシウムも豊富に含まれています。下剤ほど強力ではないけれど、自然の持つ緩下(かんげ)という作用を持っているため、1 日1~2 個は食べてみましょう。
市販品のプルーンには、ドライ、生、ジャム、ジュースなどの種類がありますが、ドライがもっとも食物繊維の量が豊富(生のプルーンの3 倍) です。また、弛緩性便秘の人はプルーンを玄米酢につけておき、毎日1 個ずつ食べるのも効果的です。プルーンの働きと酢の作用、玄米の作用のトリプル効果で腸への刺激が高まります。ただし、便秘に効くといっても食べ過ぎると下痢をすることもあるので、ほどほどに。
昔から民間療法でやけどや切り傷にいいとされてきたアロエもまた、緩下(かんげ)作用のある食品です。鉢植えで常備している家もあるかと思いますが、皮のトゲを取り、小さく切って食べれば下剤代わりになります。ただ、どうしても苦いので、オブラートに包んで飲んだり、ヨーグルトに混ぜるなどの工夫をするといいでしょう。市販のアロエヨーグルトでもいいです。ただし、アロエも大量にとると下痢をすることもあるので少量ずつ試してください。
便秘にはさまざまな原因がありますが、腸の機能が低下していることには違いありません。アロエに含まれているアロインという苦味成分は、腸の粘膜を刺激して、腸が正常に機能するよう働きます。便秘とアロエについて
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適度な油脂も便の滑りをよくする
「便秘に油がいい」というのはご存じでしょうか。適度な油脂は便の滑りをよくする効果があります。また、脂肪に含まれる脂肪酸が腸を刺激してぜん動運動を活発にさせるため、便秘によいのです。脂肪は緑黄色野菜のカロチンと相性がよく、一度にとれば消化・吸収がよくなります。
妙め物はもちろん、にんじん、かばちゃ、春菊、しそなどに根菜類を加えた精進揚げは油と野菜が一度にとれるのでおすすめです。
ただし、油のとり過ぎは消化不良を起こしたり、肥満や高血圧のもとになるので、あくまで適量であることが大切です。けいれん性便秘の人も控えめにしてください。ビタミンE を多く含むごまやアーモンドも便秘解消に役立ちます。ビタミンE には血行を促したり、自律神経を調整する働きがあります。腸の動きを支配しているのが自律神経ですからおなかにいいのがわかるでしょう。
ごまは和え物やドレッシングに利用したり、ごはんやみそ汁にかけたりして、アーモンドはサラダにのせたりして取り入れましょう。
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