ビタミンE 免疫 アップ 強化に必須ビタミンです。非常に強力な抗酸化剤であるビタミンE は、50年以上前に発見されていますが、この ビタミンE については日々新しい発見があります。
数々の研究により、ビタミンE サプリメントを摂取している人はそうでない人に比べ、心臓病になりにくいということがわかっています。
ビタミンE 免疫 アップ について 実際の調査
「ニュー・イングランド医学」誌の1993年5月号に発表された有名な研究では、8万7千人の公認看護婦と、4万人の健康に関する専門家の男性を対象に、8年間にわたる調査を行いました。
その結果、ビタミンE サプリメントを毎日100 IU以上摂取していた人は、心臓病の危険性が40%も低いことがわかりました。現在、心臓病専門医は必ずといっていいほどビタミンEを処方します。
ビタミンE アルツハイマーの関係性
ビタミンE について明らかになったことは、アルツハイマー病との関連です。最近、「ニュー・イングランド医学」誌に発表された研究報告では、アルツハイマー病の初期症状が出ている患者341人を対象に、2年間にわたって処方薬、ビタミンE(2000 IU)、処方薬とビタミンE、偽薬をそれぞれ与えました。この研究の目的は、アルツハイマー病の進行を遅らせる、もっとも効果的な治療法を見つけるためでした。
アルツハイマー病が進行すると、痴呆がひどくなり、ごく単純な作業さえできなくなります。研究の結果、最終段階(重度のアルツハイマー病) に達する危険性は、偽薬グループを基準としてビタミンEグループは53%低く、処方薬グループは43%低く、ビタミンE と処方薬併用グループは30%低い結果となり、明らかにビタミンE に有利な結果となりました。
免疫機能低下を防止する効果も
ビタミンEには高齢者に多い免疫機能の低下を防ぐ働きもあります。歳をとるにしたがい、免疫システムも歳をとります。免疫細胞が若い頃のように十分に機能しなくなり、その結果感染症にかかりやすくなるのです。
以前は1日か2日で治っていた風邪でも、高齢になると治るまでに何週間もかかるようになります。若い頃は命にかかわることのなかったインフルエンザも、歳をとると致命症となることがあります。
高齢者の免疫機能が弱くなると、若いときほど予防接種(ワクチン接種)が効果的ではなくなります。ワクチンは、ウィルスの力を弱くしたもので、ワクチンを接種することで免疫システムは抗体をつくり、たたかいに備えることができます。
ワクチンが効いた場合、ワクチンと同じウイルスが再び体内に侵入しても、抗体があるので攻撃できます。しかし、歳をとると免疫システムが低下するため、ウィルスの感染を防ぐことができなくなります。
最近、ビタミンE の研究者として有名なタフツ大学のMeydani博士は、65歳以上の健康な88人に4ヶ月間、60 IUから800 IU のビタミンE サプリメントと偽薬を投与しました。毎日200 IU 以上摂取していた人は、偽薬を摂取していた人と比べて免疫システムが著しく強化され、B型肝炎に対する強い抵抗力ができました。
事実、ビタミンEを摂取していた人のB型肝炎抗体は、偽薬を摂取していた人と比べて6倍も多かったのです。また、ビタミンEを摂取していた人全員が、ほかの部分の免疫機能も強化されていました。ビタミンE を摂りましょう。
ビタミンE 効果的に摂るには
ビタミンE を十分にとっているかどうかで老化の度合いが変わることになるのですが、米国タフト大学のでは、フリー・ラジカル反応の最終産物の一つであるリポフスチン量とビタミンE との間に逆の相関があることを確かめています。
リポフスチンは老化の色素とも呼ばれている脂褐素で、平たくいえばシミです。このリポフスチンが老化した細胞には多く存在しています。
一方、ビタミンEが多く存在していると、リポフスチンの蓄積は少ないという関係にあります。
そして、リポフスチンと過酸化脂質は老化の非常によいインジケーター(指標)で、ビタミンE の量の水準をあらわしている。といっています。
ビタミンのとり方の少ない人は、リポフスチンや過酸化脂質が増えてくるわけです。
ところで食事に関していえば、この 30 ~ 40 年あまりの間にわが国で起きた大きな変化の 1 つは、揚げものや妙めものの料理が増えたことです。
それには油が使われるわけで、当然ながら植物油の消費量が増えました。植物油は多不飽和脂肪酸を高率にふくんでいるから(オリーブ油やココナッツ油など一部のものを除いて)、酸化した場合には過酸化脂質が多く生み出されます。
その酸化を防ぐのもまた ビタミンE なので、揚げもの、妙めものが増えただけビタミンEも増えていないと、それは健全な食事とはいえません。
ファミリー・レストランのメニューはほとんど揚げものだし、家庭料理も揚げたり妙めたりしたものが圧倒的に多くなっているのですが、それに見合うだけのビタミンEを補っているかどうか。補っていなければ老化に拍車がかかっていくのは当然です。
最近、さまざまな延命技術が進歩している近頃では、老化が即、死を意味しないけれども、細胞・組織の老化がすすめば健康のレベルが低下するのはいうまでもありません。
そしてそれが食事によってもたらされるというところが皮肉です。
食事とは元来、健康を生み出すためのものだったはずです。
血液中のビタミンE濃度は 1 dl 当たり 1.8 ~ 2.0 mg に維持していることが望ましいとしているのですが、それには ビタミンE を 1 日 200 ~ 400 IU (国際単位) とる必要があるということです。
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