どんな困難な便秘も必ず治る!

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どんな困難な便秘も必ず治る! ことを忘れてはいけません。

起床後、 1 杯の水で腸が目覚める

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「朝、目が覚めたとき、まっ先に冷たい水を飲むとおなかがグルルっと鳴る」という習慣のある人は、健康的な1 日のスタートを切っています。きっと快便タイプの人でしょう。この、「朝コップ 1 杯の水を飲む」という行為は、腸を刺激するのによい方法なので、ぜひとも便秘の人は取り入れてほしい習慣です。

炭酸水は便秘の改善に効果的

とくに腸の働きが低下している弛緩性便秘の人におすすめです。起きぬけは胃腸もねぼけたままですが、冷たい水を一気に入れると、胃がしゃきっと動き始め、胃・結腸反射が起こります。そして、腸のぜん動運動も活発になります。

炭酸水が朝の合図になっている人もいます。通常の水(ミネラルウォーター)では、全く出る気配もなかった人でも炭酸水で蠕動運動が起きる人もいます。このときに糖分のはいった炭酸水は NG です。

胃・結腸反射は胃が空っぽなときにもっとも起こりやすいので、起きぬけに飲むのがいちばん効果的。水が入る刺激に、冷たい刺激も加わって二重の効果が期待できます。ついでに腸に刺激を与えるストレッチをすれば、効果がアップするでしょう。

ただしこれは、前日の食事の「量」をきちんととっておくことが前提条件となります。なお、冷たい水でなく牛乳でもOKです。牛乳には下剤効果もあるので試してみましょう。ただし、けいれん性便秘の人には刺激が強いので、お茶かホットミルクがいいでしょう。

牛乳で下痢をしてしまう乳糖不耐症の人はスキムミルクに変えてみてください。また、水分をとることは便をやわらかくするためにも大事です。便秘は水分不足も大きな原因になるので、朝起きぬけだけでなく、それ以外にも何度もこまめにとりましょう。

たとえば、朝食時や昼食、夕食時にはスーなべプやみそ汁、鍋ものなど水分のとれるメニューを必ずとり、10時と3時のティータイム、そして入浴後にも水分補給を。飲むのは水かお茶、紅茶、牛乳がいいでしょう。

早起きをクリアーしたらまずは朝食を食べる習慣

忙しい人は汁物メインの簡単朝食

便秘撃退は朝が肝心! というもうひとつのキーポイントは、いつもより余裕を持って早起きし、朝食をしっかりとることです。冷たい水で出ない人も食べものが胃に入ることで胃・結腸反射が強まり、しばらくすると便意が起こるはずです。

また、目からの刺激が胃腸を活発にさせる効果もあります。めんどう「でも、忙しい朝に食事をつくるのは面倒... 」という人は、前夜のうちに準備を。私の朝食はだいたい汁物がメインですが、前夜のうちに具だくさんのスープを用意しておき、朝は温めるだけにしておきます。

主食がごはんのときはみそ汁、パンのときはスープ。それにもう一品、ふかしておいたサツマイモやフルーツにヨーグルトをかけたものなどを加えています。汁物は食物繊維たっぷりの野菜と便をやわらかくしてくれる水分がとれるので朝食におすすめです。また、ミキサーを使ってフルーツと野菜ジュースにパンでもO K 。こんな簡単朝食なら忙しい朝もラクでしょう。

夜型人間は早寝から習慣づける

「そうはいっても朝は食欲がわかない」という人は、夜型の生活、あるいは不規則な生活を送っていませんか。遅い時間に夕食や夜食をとっていたり、自律神経のバランスが崩れていると朝食は当然入らないでしょう。

そんな人は生活のリズムを整えることが大切です。いつもより早めに夕食をとり、早めに寝ることからスタート。体のリズムが整えば、朝の目覚めもよくなり食欲も出るはず。もちろん、胃・結腸反射は朝食後に限らず、昼食や夕食時にも起こります。生活スタイルによっては昼や夜のほうが出やすい人もいるので、自分なりの便意のタイミングを知って、それを逃さない習慣をつけましょう。

便秘タイプ別で食事の仕方が異なる

便秘対策を考える上でもっとも重要なのが食事です。でも、「なにを、どう食べたらいい?」というお話をする前に、便秘のタイプによって注意してほしいことがあります。たとえば、弛緩性便秘と直腸性便秘は、腸を刺激して大腸のぜん動運動をより活発にする食事をとることが大切です。

一方、けいれん性便秘は腸への刺激が強いと逆効果なので、腸への刺激を抑えて、緊張をとる食事を考えることが大事です。熱すぎるものや酸っぱいもの、冷たいもの、辛いものなどは腸への刺激が強いので、弛緩性便秘と直腸性便秘の場合でもたくさんとりすぎないようにしましょう。

また、便秘解消には便の量を増やす食物繊維と水分をとることが大切ですが、けいれん性便秘の人はとり方にも注意が必要です。食物繊維には、水に溶けない「不溶性」と水に溶ける「水溶性」の2種類があります。「不溶性」は腸へ負担がかかるので、けいれん性便秘の人は「不溶性」は控えめにします。

便秘タイプ別 食事方法

弛緩性便秘

腸の動きを活性化させ、排泄を促すのがポイント。

腸に刺激を与える
  • 冷たい水か牛乳を起きぬけに飲む
  • 梅干しのクエン酸や酢の物、にんにく、カレーやわさび、こしょうなどの香辛料を適度に利用する
  • 食物繊維と水をたっぷりとる
適量のアルコールはOK
  • ビールは炭酸ガスが腸を刺激。適量なら効果的
リズムを取り戻す
  • 3度の食事をきちんととる
直腸性便秘

腸から大脳への信号が伝わるようにする。

朝の便意を呼び戻す
朝1杯の水と朝食をしっかりとる
便の量を増やして柔らかくする
食物繊維と水をたっぷりとる
けいれんせい便秘

腸が過敏になっているので、腸への負担をかけず、スムーズな排便をめざす食事にする。

腸のけいれんを抑える
腸を刺激しないものを食べる
便の量を増やして柔らかくする
水溶性の食物繊維と水分を多くとる
腸の蠕動運動を調整
3度の食事は規則正しくとる

便秘にはやっぱり食物繊維 パワー

タイプ別の食物繊維選び

「便秘には食物繊維をとろう! 」というのは、便秘がちの人ならすでにご存じかもしれません。食物繊維とは人間の消化酵素では消化されずにカスとなって排出される成分のことです。水分を吸収してスポンジのように膨れあがるので、便のカサを増やしてやわらかくし、出やすい状態にしてくれるものです。

食物繊維の種類には、植物性と動物性のものがありますが、便秘に役立つのは植物性の食物繊維です。その中には水に溶けない「不溶性」と、水に溶ける「水溶性」があります。植物性の不溶性食物繊維には、セルロースやヘミセルロース、不溶性ペクチンなどがあり、葉ものの野菜や根菜、いも類、豆類、穀また、切り干し大根やかんぴょうなどのう乾物、木の実にも含まれます。

水に溶けないまま水分を吸収してカサを増し、大腸を刺激して、ぜん動運動を活発にする働きがあります。弛緩性便秘や直腸性便秘の人はまさにたっぶりとってほしい繊維ですが、けいれん性便秘の人は強い刺激を避けるためとり過ぎに注意しましょう。

「便秘にいいって聞いて、ごぼうやれんこんサラダをたくさん食べたら、おなかが痛くなって困った」という経験をした方は、おそらくけいれん性便秘の人かもしれませんね。ただ、けいれん性便秘の人は不溶性をとってはいけないわけでなく、量を控えめにしたり、よくかんで食べるよう心がけたり、細かく切ってやわらかく煮込むなど工夫してとれば腸への刺激が弱まるので大丈夫です。

一方、水溶性の食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、腸内細菌のバランスを整えます。水に溶けてゼリー状になり、不溶性以上にふくらんで便のカサを増やします。腸への刺激も少なく整腸効果が高いため、けいれん性便秘の人はとくに水溶性を中心にしたメニューを考えるといいでしょう。

水溶性はどのタイプの便秘にも向く万能選手、積極的にとりましょう。水溶性食物繊維には、アルギン酸やペクチン、グルカンなどがあり、海藻類やオクラ、納豆などのねばねばした食品、きのこ類に多く含まれます。

くだもの全般、にんにく、ドライフルーツにも多く含まれます。食物繊維は便秘解消に役立つばかりでなく、よくかんで食べれば満腹感が得られ、低カロリーで肥満解消・予防に役立ちます。また、余分な糖分やコレステロールの吸収を抑制し、生活習慣病の予防にもなったり、発がん性物質を吸着して排泄する働きがあります。次ページに、食物繊維の多い食品をあげているので参考にしてください。

不溶性食物繊維、水溶性食物繊維

水溶性食物繊維の多い食材

  • のり
  • こんにゃく
  • 寒天
  • 山芋
  • 納豆
  • 杏、プルーンなどのドライフルーツ
  • りんご
  • バナナ
  • キノコ類
  • オクラ
  • モロヘイヤ

不溶性食物繊維の多い食材

  • さつまいも
  • じゃがいも
  • ごぼう
  • かんぴょう
  • たけのこ
  • かぼちゃ
  • 大根
  • 切り干し大根
  • とうもろこし
  • ほうれん草
  • にら
  • ブロッコリー

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