普段の生活習慣が便秘の原因になる、出ないとストレスになる便秘(日常生活チェックなど)

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まずは、日常生活をチェックしてみよう!便秘になりやすい体質かどうかは自己診断します。

便秘になりやすい生活?と言われてもどういった生活が便秘になりやすいのか?はっきりとはわからない人が多いものです。便秘になりやすいタイプかどうかを自己診断しましょう。以下にあてはまる項目で少しでも思い当たるものあれば「○」をつけてみましょう。

  1. 朝食を食べる時間があったら寝ていたい
  2. 朝食を抜いても身支度や化粧に時間をかけたい
  3. 朝は、料理、片付け、洗濯など大忙しでトイレに行く暇はない
  4. 好き嫌いが多野菜はあまり好きではない
  5. 肉類が大好物。お肉はたくさん食べる
  6. 外ではトイレに行きたくなっても我慢してしまう
  7. 和食より洋食のほうが好き
  8. ファストフードやお菓子で食事をすませてしまうこともある
  9. 水分はあまりとらない
  10. 夜更かしが多く生活が不規則(仕事のシフトに夜勤もある)
  11. 痔がある
  12. ダイエット中

いくつあてはまりましたか?

1つもあてはまらなかったら腸快便タイプです。今の生活をそのまま続ければ、便秘とは無縁です。1つでも当てはまるものがあれば便秘予備軍です。3つ以上あてはまる場合は、便秘になりやすいタイプです。6つ以上は、便秘に悩まされています。13項目すべて当てはまってしまった人はかなり頑固な便秘です。

便秘解消になると勘違いしていませんか?

便秘にいいと思いこんで逆効果になってしまう行動もあります。次の項目で思い当たるものがあればそれをやめるだけで便秘解消できるかもしれません。

  1. 水分摂取が便秘に効くからと効いて炭酸飲料やジュースなどをよく飲む
  2. 便秘に「○○がいい」と言われたのでそればかり食べている
  3. 便秘薬を朝、昼、晩と3回飲んでいる
  4. 浣腸をしているのでいつもスッキリ
  5. コーヒーやお酒、たばこで便秘解消にしている
  6. トイレで毎朝10分は粘っている
  7. 腸洗浄で腸を洗っている

便秘・下痢で悩む現代人が増加中!食生活やストレスが原因

「もう5日も便が出てないから、おなかがはって苦しくて。見て!このポッコリお腹」「えー私なんて1週間もご無沙汰よ。やっと出たと思ったら便がカチカチでいやになっちゃう!」

こんな会話を耳にすることがあります。あなたも一度や二度は、便秘に悩まされた経験があるのではないでしょうか。

便通はとてもデリケートなものです。ふだんは快便の人でも、旅行をしただけで便秘になることもあります。そうした一過性の便秘ならまだしも、つねに便秘が続くとなると、とてもつらく生活にも悪影響です。

とくに女性の場合、2人に1人は「慢性的に便秘」、「便秘気味」といわれ、10年以上も便秘が続いているという人もいます。

便秘に悩む女性のなかには「便秘薬を大量に飲まないと効かなくなってしまった」「毎日浣腸をして出している」という困った人もおられます。

これは、かなり極端なケースですが、現代人にはこうした人も増えているのです。

便秘に悩む人の多くが、いろいろな方法を試してもなかなか解消できなかったり、便秘薬の使いすぎやあまりおすすめできない方法で体に負担をかけたりしているようです。「体質だから... 」とあきらめ半分の人も多いでしょう。

また、便秘が続いたかと思うと今度は下痢になってしまったり、逆に慢性の下痢に悩まされている人もいます。

一般に下痢は男性に多いのですが、便秘も下痢も便通異常という点で根は同じです。

最近はビジネスマンの約3 割が「便通が定期的ではない」という調査もあります。さらに、大人ばかりか、今どきの子どもたちは「朝、家で排便する女の子は2 割足らず」という報告まであります。

まさに快便にほど遠い人たちが増えているわけです。

一体、私たちの体はどうなってしまっているのでしょうか?

本来私たちの体は、規則正しい生活をして、バランスの良い食事と適度な運動を心がけていれば、毎朝すっきりとお通じがあるズムが備わってくるはずです。ところが、忙しい現代人の多くは不規則な生活と、食生活の変化やストレスなどが原因で、排便リズムを崩す結果になっているのです。

そのしくみはあとでふれますが、、一度、崩れてしまったリズムを取り戻すのはとても難しいのです。結局、快便をめざすには、まず毎日の生活習慣を見直すことが第一歩! そして、すっきりと便秘を解消する方法を取り入れていくことが大切です。

さっそくこれから一緒に考えていきましょう。ストレスでくたびれてしまった腸は、必ず生活習慣で回復します。

快便ってどんな便が出たら快便?

ところで、快便ってなんでしょうか。「快」という字がつくとおり、気持ちよく排便することが条件です。理想は1日1回、便意をもよおしてトイレに行くと

  1. 1~2 分でスムーズに便が出る
  2. 排便のときに爽快感がある
  3. 排便後も残便感がなく、おなかがすっきりしている

ということです。 そして、健康な便の形や大きさはバナナ1~1本半ぐらいで、色は黄土色か茶色系。固さもほどほどで、ペーパーで拭いてもほとんど汚れないという人は「快便」です。ニオイは、肉類や香辛料などが多いと強く、野菜や食物繊維が多いほど弱くなります。

1日1 回排便がある人が3日も出なければ便秘といいますが、たとえ2日に1度でも、「スムーズな排便があり、すっきり爽快感がある」なら便秘ではありません。逆に「私は毎日出るけど、便が残っている感じですっきりしない」という人は問題あり。「私の便は固くてコロコロ」「出すときは苦労する」という人はまさしく毎日出ていても便秘です。便の中身についてはこちらです。

快便には欠かせない「便意」はこうして催す

食べたらしっかり出す。これが健康的な体のリズムですが、ではいったい、排便時に必要な便意はどうやって起こるのでしょうか。口から入った食べものは胃から小腸、大腸をへて消化・吸収され、カスが便となって排せつ泄されます。便意は、その間、胃と腸と脳とのみごとな連係プレーによって起こります。

胃に食べものが入ると胃が刺激されて大腸に信号が送られます。すると大腸はミミズのように動くぜん動運動を始めて、それまでたまっていた便を直腸へと押し出します。便が直腸にたまると今度は、便が到着したという信号が大脳へ送られ、「したい」という気持ち、つまり「便意」が起こるのです。

朝食後にもっとも便意が起きやすいのは、寝ている間に空っぽになった胃に食べものが入ると腸が活発に動き出すからです。こうして便意が起こると大脳は「いきみなさい」という命令を出し、それに従っていきむ結果、便が出るのです。この一連の流れがスムーズに行かなかったり、便意を無視し続けると、便秘になってしまうのです。

便意が起こる仕組み

  1. 食べものが口から食道を通って胃の中へ入る
  2. 食べものが入り、胃壁が伸びると反射的に結腸が動き始める。これを「胃・結腸反射」という
  3. 便が一気に直腸に送り込まれると直腸の壁が刺激される
  4. 直腸からの信号が大脳に伝わり、便意が起こる
  5. 大脳がおなかに向けて命令を出し、いきむ結果、便が排出される

口から入った食べ物が排泄されるまでは9メートルもあります。時間は24時間から72時間。なお、結腸や直腸を合わせて大腸と呼びます。

自分の便秘のタイプを知る

さて、ひとくちに便秘といってもタイプがいろいろあります。慢性的な便秘でもっとも多いのが生活習慣と関わりの深い「常習性便秘」これらは次の3つのタイプに分かれます。「以前は、便意があったんだけど、今はぜんぜんないから因ってる」というのが、最近増えている直腸性便秘。直腸まで便が下りてきているのに、大脳へのサインが届きにくくなって起こる便秘です。

このタイプは、便が固くて大きめです。「おなかが痛むのになかなか出なくて。出たと思うと下痢だったりするの」これはストレスが影響する「けいれん性便秘」。結腸の緊張が異常に高まって起こるもので、便秘と下痢を繰り返したりします。

便意は強く腹痛を伴うのに、出る量は少なめで、ウサギのふん状のコロコロした便が特徴です。また、「おなかがはってるのに出ない」というのが、お年寄りや運動不足しかんせいの人に多い「弛緩性便秘」。

大腸全体の運動量が低下して起こる便秘です。タイプによって対処法も違ってくるので、まずは自分のタイプをチェックしてみましょう。

便秘のタイプのまとめ

大きくは、慢性便秘と急性便秘の2種類に分けられます。急性便秘が「症候性便秘」と一過性便秘に分類されます。慢性便秘は「症候性便秘」と常習性便秘の2つに分類されます。さらに症候性便秘は弛緩性便秘と直腸性便秘に分類されます。

朝食抜き、便意の我慢から便秘習慣ははじまる

朝は出かける支度や朝食の準備に追われ、忙しく過ぎてしまうものです。また、ぎりぎりまで寝ていたいと誰もが思うので睡眠時間が優先されてしまいます。

でも、その朝の過ごし方次第で、便秘が始まるのです。あなたは、「食事やトイレに時間をさくより、メイクや身支度に時間をかけるほうが大事」という理由で、「朝食抜き」「トイレあとまわし」の生活をしていませんか?

女子大生やOLに多いパターンですが、こうした朝を過ごしていると直腸性便秘、つまり習慣性の便秘になってしまいます。朝食をとることで眠っていた胃腸が動いて、便意が強く起こるのに、朝食抜きではそのチャンスを失ってしまうからです。女性の場合「トイレよりおしゃれ優先」という気持ちはわからないではありませんが、それではいつまでたっても便秘とは縁が切れません。便秘を解消して体の中からきれいになるには「おしゃれよりトイレ」の発想で、ライフスタイルを変えることが必要です。

我慢の悪い習慣が腸にいやなクセがついてしまう

せっかく朝食はとっても、便意をがまんすることが多いという人も要注意です。「子どものお弁当作りに朝食の支度、幼稚園の送り出し...と忙しくて、トイレに行くタイミングを逃してしまう」という主婦は多いでしょう。主婦は洗濯モノを干すなどとにかく朝は忙しい人が多いです。

また、サラリーマンやOLに多いのが、「通勤中や会議中はトイレに行けないから、我慢してしまう」というケース。便意をがまんし続けると、直腸に便が下りてきても、直腸の壁がだんだん刺激を感じなくなり、やがて便意が消失してしまいます。便秘体質になってしまっている人は「なんとなくしたい」程度でもトイレに入って座ることで出るようになるので、軽い便意でもとても大切なサインなのです。また、最近は、自宅以外でゆっくりトイレで用をたせない神経質な人も増えています。

そうなると、直腸に残った便は水分が吸収されて固くなり、よけい出しにくくなり、刺激の強い下剤に頼るか、強い力でいきむことになり、がんこな便秘の道を歩むことになりlふじます。その結果、痔になる人もいます。

失われた便意を取り戻すことは簡単なことではありません。食後も時間に余裕を持ち、小さな便意でも逃さないことが大切です。

また、「夜寝るのが遅いから朝は少しでも寝たい」「食事時間はばらばら」など不規則な生活を送っている人も便秘がち。生活リズムの乱れは自律神経の乱れにもつながります。

胃や腸の働きは自律神経がコントロールしています。自律神経には、(生体を活動させる)交感神経)と(生体を休養させる)副交感神経があります。副交感神経が優位になると、胃腸機能は高まりますが、自律神経のアンバランスはけいれん性便秘や弛緩性便秘の原因にもなります。だからこそ生活リズムを見直して、3食きちんととることが便秘解消の上でとても大切なのです。朝食は、できればゆっくりよく噛んで食べることで自律神経が安定します。咀嚼が自律神経を安定させます。また、決まった時間に朝食をとるようにするとさらに自律神経が安定します。

朝食を食べないリスクはかなりさまざまなものがあり最近は非常に注目を集めています。

現代人特有の偏食が便秘につながる

ジャンクフードでは出すものがない

3食きちんと食べれば、便が出るのは当然です。ところが、便秘に悩む人の多くは食事の量や内容に問題があったりするため、食べても出ないことがあるのです。

たとえば「私はダイエット中だから! 」と朝はコーヒーだけ、昼はサンドイッチを2 切れ、夜はごはん茶碗半分とおかずを少々... ...なんて極端に食事量を減らしていませんか。これでは便になるもとがつくれないため、当然便秘になります。出すものが少ないと排便反射がなくなり、内容物が大腸に長く留まって水分が吸収されるため、固くなって出にくくなってしまうのです。

また、最近の10代、20代の女性を中心に増えているのが、手軽なファーストフードやカップラーメン、お菓子、レトルト食品などのジャンクフードばかり食べて味覚障害になっている人たち。そんな偏食を続けている人にも、便秘が急増しています。

便のカスとなるのは、野菜やごはん、豆製せんい品や果物などに含まれる食物繊維です。当然それらが不足すれば便秘になってしまいます。

「きのうは焼き肉。きょうは豚カツ」と、肉類中心の食事をしている人も問題です。肉類が多いとどうしても野菜が不足がちになります。肉類は胃で消化され栄養分として吸収されてしまい、便のもととなる繊維が足りないため、便はつくれないというわけです。

便秘は後天的遺伝病

「うちは親子そろってひどい便秘症。便秘の体質って遺伝するのかしら... 」と思っている人も多いでしょう。ところが、便秘は体質でもないし、遺伝病でもありません。

ただ、親子そろって同じような「問題あり」 の食生活や生活習慣を送ることが多いので、便秘に悩むことになるのです。親子2 代で便秘という方は多いのですが、食事の内容を聞いてみたところ、こんな答えが返ってきました。「母がもともと肉好きで野菜が苦手。だからうちは、ハンバーグとかステーキ、鶏の唐揚げ... ... といったメニューがよく出てくるんです」

まさに、先ほどふれた肉類中心の生活ですね。おまけにふたりはだらだら食いや間食が多いとか。こうした食生活を親子そろって送っていれば、当然便秘になってもおかしくない、というわけです。こういうケースから考えると、便秘は「遺伝病」ではなく、「後天的遺伝病」といえるかもしれません。いずれも食生活の改善が大切です。親子でダイエットに励んで食生活がめちゃくちゃ...というケースも最近は目にすること、耳にすることが多くなりました。

ストレス、運動不足は腸の働きに悪影響

不安や緊張は、便秘の原因に

あなたは今、なにか悩みを抱えていませんしかか。「仕事は忙しいし、上司に叱られてばかりでつらい」「不景気で家業の売り上げが伸びない」など職場や家庭、学校内で大なり小なりの不安や緊張を抱えている人は大勢いるでしょう。

そういった精神的ストレスも便秘の原因になります。とくに最近増えている「過敏性腸症候群」は、ストレスが影響して起こる便通異常で、そのひとつがけいれん性便秘です。

胃や腸の動きは自律神経がコントロールしているため、体にストレスが加わると自律神経のバランスが乱れ、体を緊張させる交感神経が強く働いて腸の動きを過敏にしてしまいます。その結果、便秘や下痢が続いたり、便秘と下痢を交互に繰り返したりするのです。

女性に多いのは便秘が続くタイプですが、こうしたケースは10代から50代まで幅広い年代にわたっています。ストレス社会の現代はさらに増える傾向にあり、だれでも便秘になりうるといえます。ストレスをいかにうまくかわすかも便秘改善のキーポイントです。

ラクな生活ばかりしている人も要注意

日ごろの運動不足も便秘をまねきます。運動不足では腸の働きが低下し、腹筋も弱くなるため、便をうまく押し出せないからです。「日ごろ歩くことが少なく、とくに運動もしていない」というあなたは、なにか思い当たりませんか。せめて歩くだけでも運動不足解消になりまきたすし、腹筋を鍛えておくのも便秘対策のひとつ。また、女性の場合、生理前に分泌される黄体ホルモンが腸のぜん動運動を抑制する働きがある、というのも便秘になりやすい理由のひとつ。

その対策にも運動はおすすめです。

便秘と痔の関係

便秘が痔をつくり、痔が便秘を悪化させる

便秘のせいで痔になったと訴える人は大勢います。たしかに、便秘が続いて固い便をむりやり出そうとしていれば肛門に負担がかかって、痔になってしまいます。さらに、「痔でお尻が痛いから、便を出すのもためらってしまう」といって、便をがまんすれば、ますます便秘になる、という悪循環を繰り返したりします。

それだけ便秘と痔は切っても切れない糸で結ばれている、といえるでしょう。痔にも種類がありますが、俗に「切れ痔」といわれる裂肛は固い便を無理に通過させようとするとき肛門の粘膜が裂けて傷がつくものです。これは若い女性に多いタイプです。

軽い切れ痔なら自然に治る場合もありますが、何度も繰り返すと肛門の出口付近の皮膚がたるんだり、肛門の奥にポリープができ、肛門が狭くなってしまうことがあります。

また、俗に「いぼ痔」といわれる内痔核も便秘やいきみすぎが原因で起こります。さらに、出血を起こしたり、いぼが大きくなると脱出(脱肛) するようになります。これは男女どちらにも多い痔のタイプです。当然、こうした痔とサヨナラするには便秘を解消することがポイントとなります。

最近急増の大腸がんとも縁が深い

もちろん痔に限らず、便秘と緑の深い病気があります。「長年便秘をしていると大腸がんになりやすい」というのをご存じですか。食生活の欧米化とともに大腸がんは近年増えている病気ですが、肉類中心の生活は便秘をまねきます。便の中の有害な物質が腸粘膜に長く接触することによって大腸がんを発生させるのではないか、と考えられています。

急増する大腸がんは40代からが要注意

また、便秘が続くと腸内細菌のバランスを崩してしまい、免疫力が落ちてがんが発生しやすくなるともいえるでしょう。便秘の裏に病気が隠れていることもあります。大腸がんや大腸ポリープ、それ以外の消化器の病気や子宮筋腫などで便秘になることがあります。また、うつ病や心身症などの心の病、甲状腺などの病気が隠れていることもあります。便秘自体は病気ではないので、たかが便秘、と思うかもしれませんが、便秘が長く続くときは健康診断することをおすすめします。

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