世界的に見ても日本の水は昔からおいしいとされてきました。しかし、水に限らず、おいしさというのは極めて難しい問題です。なぜなら、味覚は、人によって違う感覚だからです。また、水そのものの昧か、水に溶解した物質による昧か、その味を決める要因もきわめて複雑ではあります。
しかし、はっきりしているのは冷たい水がおいしいということです。水のおいしさは水温でほとんど決まってしまうといってもいいかもしれません。
もちろん、水のおいしさは水温のほかに、ミネラル含有の具合にも左右されるのですが、その話は、後に譲るとして、ここでは、水温と水のおいしさの関係についてです。
水が一番おいしく感じられる水温は二二度前後だといわれています。もし温めるなら、70度前後がおいしく感じられ、35~45度ではまずく感じられるのです。つまり日本酒と違って、人肌はおいしくないのです。
一般に、おいしい水とは「水分子の小さい水」だといわれています。疫学的に水を調査し、おいしい水や健康にいい水がNMRで調べた「小さな水」に一致しているのです。
また、水分子のクラスターをNMRで最初に測定した方も同様の結果でした。
しかし、おいしい水は本当に「クラスターの小さい水」なのでしょうか。水温を変えると、水分子のクラスターがどのように変化するかも調査されています。
ぉいしい水を考える場合、全く味のない水がコントロール(対照)として必要です。理論純水に限りなく近い超純水をコントロールの水として選択されています。口に含むと、確かに無味で、何となく軽い感じがします。
20度の超純水のクラスター値は60Hzでした。水温を下げると、低下に伴ってクラスター値が大きくなります。つまり、20度でクラスター値60Hzだったものが、10度にすると78Hzになり、5度にすると、さらに大きく86Hzになったのです。逆に、温度を30度に上げると50Hz、40度で40Hz、70度で25Hzと、クラスター値は小さくなりました。
大学の研究室に供給されている水道水のクラスター値を測定しました。その結果はやはり超純水と同様で、水温度を上げると、逆にクラスター値は小さくなりました。水温から考えると、「クラスターの大きい水がおいしい水」ということになったのです。の温度を下げるとクラスター値が異常に大きくなることがわかったのです。
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