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長時間労働 免疫力 を低下させる一因となること、そしてその影響の度合いに自由裁量権の有無が関わってくることは、多くの研究で指摘されています。

長時間の労働は、主に以下のメカニズムを通じて免疫力に悪影響を及ぼします。

長時間労働 免疫力 を下げる原因につながる

長時間労働 免疫力 を下げる原因
長時間労働 免疫力 を下げる原因

長時間労働は、過剰なストレスや生活習慣の乱れを通じて免疫力を低下させる主要因の一つです。興味深いことに、労働者が自身の業務遂行における自由裁量権(コントロール感)をどの程度持っているかが、この長時間労働による健康への影響を大きく左右し、「健康を分ける」重要な要因になると言われています。

1. ストレスの増加とホルモンバランスの乱れ

  • ストレスホルモンの過剰分泌: 長時間労働、特に過重な仕事は過度なストレスを引き起こします。ストレスを感じると、体内でコルチゾールなどのストレスホルモンが過剰に分泌されます。
  • 免疫細胞の働き抑制: コルチゾールが過剰になると、免疫細胞(リンパ球など)の働きが抑制され、感染症などに対する体の防御機能が低下します。

2. 生活習慣の乱れと慢性的な疲労

  • 睡眠不足: 長時間労働は睡眠時間の確保を困難にし、これが体内時計の乱れにつながります。免疫システムも体内時計に依存しているため、睡眠不足は免疫機能の低下を招きます。
  • 慢性疲労: 疲労が慢性化すると、休んでも回復できなくなり、免疫機能も低下します。また、疲労は免疫バランスを保つのに重要な腸内環境の乱れにも影響を与える可能性があります。

自由裁量権の有無が健康を分ける

同じ長時間労働であっても、仕事の進め方や時間配分に自由な裁量権(コントロール)があるかどうかで、ストレスの感じ方や健康への影響が変わってくるとされています。これは、労働者の心理的な負担が軽減されるためです。

裁量権がある場合

  • 心理的負担の軽減: 自分で仕事のペースや進め方を決められることで、「やらされている」という感覚が薄れ、ストレスが緩和されやすくなります。
  • コントロール感: 自分の状況を自分でコントロールできているという感覚は、ストレスの緩衝材として機能し、長時間労働による健康リスク(心身の不調や過労死リスク)をある程度軽減する可能性があります。

裁量権が乏しい場合

  • ストレスの増大: 長時間労働に加えて、仕事の進め方や休憩時間などを自由に決められない状況では、「仕事に振り回されている」という無力感や強い緊張感が生じ、ストレスがより増大しやすくなります。
  • 健康リスクの増幅: 裁量権がない状態での長時間労働は、精神的・身体的な疲労を蓄積させ、免疫力低下を含む健康リスクを増幅させることにつながります。

裁量労働制は、労働者に裁量を与えることを目的としていますが、現実には労働時間の管理が不十分になったり、裁量権がないにもかかわらず長時間労働が常態化し、健康被害を招くケースも少なくありません。本来の目的通り、労働者が自身の裁量で健康を確保できるよう、適切な運用と管理が重要となります。

【免疫学から考察】自由裁量権の有無が健康を分ける:中間管理職など 決定権なき多忙 危険性