ほんの数年前まで、私の体調は、まさに最悪といってもいいものでした。腰痛、肩こり、便秘、倦怠感… 。ほかにも、悩まされていた症状はいろいろありました。
なかでも腰痛はつらく、コルセットを常時手放すことができませんでした。「コルセットはこれから一生外すことができないかもしれないな」とあきらめかけていました。また、肩のこりがあまりにひどいため、肩の筋肉がいつも盛り上がったよ、つになつていたほどでした。
便通は一週間に1度程度しかなく、お通じがないのがあたりまえという感覚でした。そのうえ、体はいつもだるくてしかたなかったのです。そんな私の体の状態を大きく変えてくれたのが、「指握り」と出会ったことでした。
で鍼治療を受けるようになったのは、今から3年ほど前のことになります。以来、私の体調は、薄紙をはぐように、よくなっていきました。
自分でできる健康法として勧めてくれたのが、指握りでした。指握りは、手の中指、薬指、小指を、それぞれもう一方の手で握るというものです。
指を握っていると、そのうちトクントクンと脈打つような感覚が得られます。こうした感覚が得られるまで握るのが1つの時間的な目安になります。このように指を振ることで、き気(東洋医学で考える一種の生命エネルギー) の滞りを取り、気の流れをスムーズにすることができます。そして、それが、さまざまな健康効果をもたらすのだそ、うです。
先生の見立てでは、私はそもそも、持っている気の力が強いタイプなのだとか。「指握りもきっと効果があるから、ぜひ試しみたらいいですよ」と、アドバイスされました。
私自身、気や気功法(中国の伝統的な健康法) などについては、以前から関心がありましたから、早速試してみることにしました。それが去年の12月のことです。
やってみると、すぐ効果が上がり始めました。まず肩こりが楽になったのです。
腰痛も軽快しました。痛みはもうほとんどありませんし、コルセットも、現在は使いません。ちょっと腰が重いな、だるいなと感じたときには、ただちに指握りをしています。すると、本格的に腰が悪くなる前に、回復させることができるのです。便秘も解消しました。ほとんど毎日定期的にお通じがあります。こうなってみると、便秘のひどかった時期が、うそみたいですです。
また、3~4年前から、私は、生理不順やのぼせ、体のだるさなどの更年期障害の不定愁訴に悩まされてきましたが、これも、指握りによってすっかり解消しました。
さらに冷え症にも、指握りは効果大でした。以前は、いくら重ね着をしても、寒くて寒くてどうしようもありませんでした。つらくてたまらないので、朝から足にカイロをはりつけていたものです。指握りをするようになってからは、体が温まるというのがどういうことなのか、やっと自分の体で実感することができました。
冷え症もすっかり解消したといっていいでしょう。指握りの効果を実感してからは、家族や友人、知人、お店のお客さんなど、たくさんのかたに試し、教えてきました。
やってみると、指握りは想像以上に応用範囲が広く、ほんとうに重宝しています。例えば、家族が熟を出したときや、転んで打撲したときなどでも、指を握ってあげれば、熟や打撲ですら、軽快させることができるのです。
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