スナック菓子は腸内細菌を減らしてしまう

普段から噛まずにおいしいと感じるものは控える

現代は腸内細菌の働きを弱め、数を減らしてしまう食べものであふれています。スナック菓子、ファストフード、レトルト食品、コンビニ弁当などです。腸内細菌のことを考ふたえれば、工場でつくられ、蓋を開けるだけ、チンするだけの食べものは、日常的に食べていてはいけないのです。

加工食品には食品添加物がたくさん混ぜ込まれています。生きた食べものは、命を絶たれた瞬間から鮮度が落ち、変色し、腐っていくのがふつうです。だからこそ、食べものはとれたて、つくりたてがおいしいのです。ところが、蓋を開けたりチンしたりするだけで、いつでもおいしいと感じられる食べものは、自然の摂理に逆らうものです。それを可能とするには、それなりの操作が必要でしょう。食品添加物の力です。注意したい添加物はこちらです。

たとえば、食品添加物の代表格といえば保存料です。保存料を加えると、腸で何が起こるかご存じでしょうか。保存料のソルビン酸を例に考察したいと思います。

ソルビン酸は、ハムやソーセージ、かまぼこなどの食肉・魚肉の練り製品、パン、ケーキ、チーズ、ケチャップなど広範囲の加工食品に添加されています。食品の種類によって幅がありますが、1 キロ当たり1〜3 グラムほどのソルビン酸の添加が認められています。そのソルビン酸を食材に混ぜ込むと、腐敗の進行を止めることができます。

青山学院大学の福岡伸一教授がソルビン酸を使ってこんな実験をしています。食品を腐敗させる細菌を寒天に入れておくと、たくさんのコロニー(細菌の塊)ができます。一方、細菌を寒天に入れて、そこにソルビン酸を0.3パーセントのみ添加した培養液を加えておくと、コロニーはまったく見つかりませんでした。細菌が増殖できなかったのです。

保存料を日常的に摂っていると、これと同じことが腸内細菌に対しても起こると、私は考えています。保存料の入っているものを毎日のように食べていると、腸内細菌の働きが阻害され、数も増えなくなるのです。

腸内細菌の量は、大便の量を見ればわかります。大便は、食べカスの集まりだと思っていたら大間違いです。便1グラム当たりには、およそ1兆個もの腸内細菌がいると考えられています。つまり、大便が小さければ、それだけ腸内にいる細菌も少ないというわけです。加工食品などで手軽に食欲を満たすような食事を日常的にしている人たちは、大便の量が決まって少なくなっています。

また、糞便の大きさは、そのまま腸内フローラの状態を表します。小さい便は、善玉菌の代表であるビフィズス菌が非常に少なくなっています。善玉菌が減ると、それと括抗するように腸内に存在している悪玉菌が増えていきます。つまり、便が小さくて貧弱なのは、腸内フローラが異常をきたしている証拠なのです。

あるテレビ番組で20代の若い女性の大便を調べたところ、通常は大便の10〜15 パーセントを占めるビフィズス菌が、0.01 パーセント以下でした。彼女はご飯を炊いたことがなく、お菓子ばかりを食べていたそうです。彼女の腸内フローラは、危機的状況にあるといえます。

戦前の日本人は、1日1人当たり約400 グラムもの大便をしていました。大きめのサツマイモがだいたい300グラムですから、それ以上に大きい、ホレポレするような立派なウンチです。ところが、現代人の平均は200グラムです。ヒョロッとしたサツマイモl本分です。食糧事情は戦前よりずっと良いはずなのに、大便の量は半減しているのです。

しかも、若い年齢層は150グラム程度しかなく、便秘で悩んでいるOLの場合は約80グラムだったという調査結果もあります。現代の食生活は、腸内細菌の餌となる食品の摂取量が減り、加工食品の摂取量が増えています。とくに若い世代は、コンビニエンスストアやファストフードが身近な存在であり、添加物にまみれた食品を毎日のように食べているのでしょう。

30回以上噛めないモノは食べない

添加物は保存料だけではありません。着色料、膨張剤、酸化防止剤、甘味料、香料、栄養強化剤なども、免疫システムにとって未知の物体です。私たちの免疫システムはl 万年前から変わっていないので、「人体に影響がない」と判断できない物質に対しては、免疫システムが作動し、活性酸素を発生させて排除しようと働きます。体内で大量の活性酸素が発生すれば、腸内細菌も傷つき、量を減らすことは避けられません。

加工食品のなかでも、私が注目しているのが、ポテトチップスなどのスナック菓子です。スナック菓子には、口に入れただけで「おいしい! 」と感じさせる旨み調味料がまぶされています。

旨み調味料といえば聞こえがよいですが、噛まなくても強烈な幸福感が脳に直行する化学調味料です。化学的につくられた添加物ですから、食べれば当然活性酸素が出ます。しかし、旨み調味料の怖いのは、それだけではありません。脳の依存性があるのです。

あるメーカーが菓子にまぶす旨み調味料を従来の2.5倍に増やしたところ、売れ行きが爆発的に増えたというデータがあります。噛まなくても得られる強烈な幸福感を求めて、人々の脳が暴走し、スナック菓子を何度も購入させるという連鎖が起こつたのだと考えられます。脳の欲求にまかせて、そんなものを食べ続けていたら、農内環境はどんどん老化し、免疫力はどんどん落ちていってしまいます。

本来、食べものとは、少しずつ噛み砕く間に血糖値がゆっくりと上がり、脳にエネルギーが届いて「おいしい」と感じるものです。30回噛むうちにおいしさが高まっていくのが免疫力を高める食べものです。

ところが、スナック菓子やファストフードなどは、30回も噛めばベチャベチャになり、嫌な味がしてきます。噛まずにおいしいと感じる食べものは、腸内細菌の大嫌いな食べものです。腸を荒らし、免疫力を下げる食べものと考え、避けることが大事です。

病気になり、そして治るのはどうしてでしょうか?には食に対するとても大切なことが書かれています。