適度な運動と唐辛子で脂肪燃焼率をアップ

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あまり苦しい、ツライ運動は腸内細菌にはダメージ

「好きなものを我慢しなくても絶対痩せる!」という広告を見かけますが??ですね。

通常、1 キログラムの脂肪を消費するには、7000 キロカロリーを燃焼させる必要があるとされます。5 キログラム脂肪を減らすには35000 キロカロリーの燃焼となり、2 週間で消費するには1 日当たり2500 キロカロリーずつ燃焼させていくことになります。

ジョギングの場合、1時間で消費できるエネルギーは、一般に500 キロカロリー前後ですから、5時間走り続けて、ようやく2500 キロカロリーを燃焼できます。2週間で5 キログラムの体重を落とすには、単純に計算して、毎日ジョギング5時間に匹敵する行動が必要になるわけです。

もちろん、人の体は数字通りにはいきません。その前提を覆すつもりはありませんが、よほど強靭な精神の持ち主でなければ、運動だけで2 週間で5 キログラムも痩せるのは不可能でしょう。

また、運動のやり過ぎは、体にかえって悪い影響を与えることもあります。呼吸を荒げて行う激しい運動は、体内の活性酸素の発生量を増やすからです。中高年は翌日に疲れを残すほどのハードな運動はしないほうが、腸内細菌のためです。

ただし、ほどほどの運動は大事です。運動には、筋肉を維持したり増やしたりする作用があります。人体が1 日で消費する稔エネルギーの約3分の1 は、筋肉で使われているので、筋肉が多くなれば、脂肪の燃焼率も高まり、痩せやすい体になります。

ほどほどの運動とは、心身が爽快感を覚え、翌日、「体の調子がいいな」と感じる程度です。私は、大学の講義に行く日には、最寄り駅から約20分間、周りの景色を楽しみながら歩くようにしています。その程度のほどほどの運動で十分です。

歩くのが好きな人はウォーキングをすればよいし、ゴルフが好きな人は週末にコースを回るのでもよいでしょう。ストレスは腸内細菌にダメージを与えますから、「おもしろくない」「つらい」と思うものは無理してやらず、好きな運動をするのが、腸から健康になるコツです。運動は体重を落とすためにするのではなく、痩せやすい体づくりと元気な腸を育てるために行うと考えましょう。

食品の力を借りて、体内の燃焼率を高める方法もあります。その食品とは、唐辛子です。唐辛子の辛み成分「カブサイシン」には、体内の燃焼効率を高める作用がぁることで有名です。「唐辛子を食べると痩せる」とは言いません。運動と同じく、体内の燃焼効率を高め、痩せやすい体づくりに役立つと考えるのが適当です。

最近、辛みのない唐辛子の中には「カブシエイト」という成分が含まれており、カブサイシンと同じように代謝を高め、脂肪燃焼を促進する作用があると発表されています。

これは味の素株式会社の研究成果です。その研究発表によれば、カブシュイトを継続的に摂取することで、1日あたり約60キロカロリーも燃焼率が上がり、お腹回りの脂肪が減少していく効果が認められました。ただ、このカブシエイトが含まれているのは、「辛みのないトウガラシ」という特別な新種に限られるようです。

私たちが食生活に手軽に取り入れられるのは、カブサイシンのほうでしょう。以前、カプサイシンの痩身効果が注目され、一味唐辛子を持ち歩き、食事に大量に振りかけている人たちがメディアで大きく取り上げられたこともありました。

しかし、単一の食品で健康になろうとしたり、ダイエットを成功させようとしたりするのは、日本人の悪いクセです。何ごとも過ぎたるは及ばざるがごとし。下痢をしたり、排便の際に肛門に熟さを感じたり、辛過ぎて食べるのが苦痛になるほど摂取しては、逆に健康に良くありません。

毎食の味噌汁やサラダ、青菜のお浸しに一振りする程度に、唐辛子を活用するのがおすすめです。ビリッとして味も引き締まり、おいしさが増します。「おいしい」と感じる程度に使うことが、ポイントです。

国立健康・栄養研究所のサイトにも、カプサイシンには熱放散・熱生産の作用があるほか、胃粘膜保護作用や関節痛の凄和、血液受容器の異常による高血圧の緩和作用など多様な作用が知られ、沈痛・抗炎症作用も注目されていると記されています。

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