「ストレス」と一致するもの

医者いらず はやっぱり ポジティブ 思考と 笑い が重要です。病院のお世話にならずに元気で過ごす人はプラス思考でいつも笑顔ということです。

医者いらずの基本は 笑顔とポジティブ思考

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ストレスは免疫細胞や腸内細菌の大敵ですが、ポジティブ思考は免疫力を高めます。とくに笑ったり楽しいことをしたり、ポジティブに毎日を過ごしていると「医者いらず」の体になることは、多くの研究により明らかにされています。「医者いらず」の体になるには、1日1回は大いに笑うことです。泣くこともストレス発散になります。

「笑う」「泣く」は心の解毒を行う

米国のある病院では患者さんに「精神健康」という冊子を配っています。そこには、「笑いは体内のジョギングである」と善かれてありました。「笑いはNK細胞の生成と活性化を促し、感染症の予防ばかりではなく、ガンの治療にも効果がある」とも述べられています。

また、笑いが感性のプログラムを活性化し、治癒力を高めることについて述べてる著書も数多くあります。笑いは自律神経を介して、心と体の機能を活性化させるというのです。

たとえば、愛情を注がれずに育った子どもは、発育が遅れ、身長や体重が伸びません。「優しさ」という感性の情報が欠如すると、心のプログラムが円滑に働かなくなり、成長ホルモンの分泌だけでなく、食物の消化・吸収までうまくいかなくなるからです。

反対に、優しくされると、子どもの消化・吸収力が進み、成長ホルモンの分泌だけでなく、免疫プログラムまでも活性化されます。そしてこれと同じように、笑うという行為は、神経・内分泌系から、免疫系へと続く心と体のプログラムを活性化し、免疫系の働きを高めると、ノーマン・カズンズは『笑いと治癒力』の中で述べているのです。

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笑うことで、免疫細胞が活性化するというデータはいくつかあります。健康な医学生 52 人を対象に1時間のコメディビデオを観賞させ、その前後の免疫因子の活性を測定しています。

この調査では、いくつかの免疫因子が測定されています。たとえばNK細胞の場合、その活性は観賞前は24%でしたが、観賞後は38%に増えていました。その他の免疫因子も、それぞれ活性を高めています。

また、ガン患者など8人と正常の人1人に吉本興業の公演を見てもらい、NK細胞の活性を調べています。その結果、活性値は3〜4倍も上昇していました。

ただし、免疫力を向上させるには笑いの質も大事です。防御や攻撃の笑いは交感神経が優位になり、免疫力を低下させます。免疫力が向上するのは副交感神経が優位になったときです。副交感神経が優位になると、免疫細胞をつくるリンパ球が増えるからです。副交感神経が優位になる笑いとは、まず「楽しく笑う」ことが出発点になります。そして「大声で笑う」とより効果的です。

「大声で笑う」と、横隔膜の上下運動と腹庄の増減によって内臓が刺激されます。とくに、小腸や大腸の嬬動運動が活発になります。すると、血流が促進され、脳の前頭野という部分に興奮が起こります。それが間脳に伝わり、間脳が活発に働きだします。結果、神経伝達物質であるプロオピオメラノコルチン(POMC )というタンパク質をつくり、それが無数の神経ペプチドに分解されます。

この神経ペプチドは、まるで感情を持っているかのように情報の善し悪しを判断し、その判断によって自分の性質を変える力を持っています。「楽しく笑う」と、その情報はドーパミンやβ ・エンドルフィンなどの「善玉ペプチド」を生み、血液やリンパ液を通じて全身に流れます。それがNK細胞の表面に付着し、NK細胞の働きを活性化するのです。これを「ペプチドシャワー」といいます。

反対に、悲しさやストレスなどの情報が入ってくると、間脳から分泌された神経ペプチドは「悪玉ペプチド」となり、NK細胞の活性を低下させます。では、笑えば笑うほどいいのかといえば、実は長時間笑い続けるのも問題です。1時間笑う実験では免疫力が大いに高まったのに対し、3時間笑い続けるという実験をすると、逆に免疫力が低下した例が見られました。これは、休息の神経である副交感神経が優位になり過ぎて体の緊張状態がなくなり、免疫反応が異常になってしまったと考えられます。

つまり、免疫力を高める笑いとは、「楽しく笑う」「大声で笑う」「はどはどに笑う」という3 条件ということになります。

現代社会は、ストレスで満ちています。そのため、現代人は総じて免疫力が低下しています。「何ごとも良い方向に考えましょう」「ポジティブな思考をしましょう」と繰り返し提案しています。心のあり方しだいで、医者いらずの体になれるからです。

病気を避け、元気に長生きするためには、人生を楽しむ心を忘れずに、何ごともポジティブに考える思考が大事なのです。

日本人はイワシの群れの意味 ありのままに生きることで免疫力がアップする

シャワー ガン 細胞の増殖が促進される可能性大 入浴が大事。入浴がとても大切だという情報です。シャワーだけでは、デメリットしかありません。体の汚れは落とせるかもしれませんが、免疫力を高めることができません。

仕事が忙しく毎日せわしく過ごしている人ほど、入浴せずにシャワーですませることが多いようです。こういった人たちのライフワークをのぞいてみると、寝る時間を確保するために省略できることはできるだけ省いてしまう傾向が強いくあらわれています。現代人はとにかく「時間がない」を口ぐせように発しています。

シャワー ガン 細胞の増殖が促進

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体を清潔に保つことが目的があるとすれば、シャワーだけでも問題はないのでしょう。しかし、健康を主眼に置くと、良い習慣とはいえません。

なぜなら、腸の機能を活性化し、ガンを予防するには体を温めることが必要だからです。そのためには入浴が大事です。

冬の間は、入浴するのに、夏になると入浴をせずにシャワーだけですませてしまう人も多いです。

2012年3 月名古屋で開催された「ミラクルワールド予防医学フォーラム2012」にて、『免疫革命』の著者として知られる安保徹新潟大学教授と講演が印象に残りました

そのとき、安保教授は「ガン細胞は先祖返りした細胞」であり、体内を低体温・低酸素の環境にしたために、古細胞に戻ったのがガン細胞だと話されていました。

地球上に生命体が誕生したとき、私たちの祖先となる生物は、無酸素と低温の環境にて解糖エンジンを働かせて生きている単細胞生物でした。

強力な放射線に地球がさらされていたため、生物は深海でしか生きられないという、過酷な環境下で生みだされたのが解糖エンジンです。そうした環境の中で、血管を伸ばし、栄養を吸収する細胞がいたのですが、ガン細胞はその生命力旺盛な細胞と性質が似ているというのが、安保教授のお話です。実際、ガン細胞は高糖質・低酸素・低体温という体内環境を好みます。

その環境とは、古単細胞生物が生きていた環境に酷似しています。一方、ミトコンドリアエンジンは、地球上が酸素に覆われ、表面温度が高くなるなかで築かれたエネルギー系です。そのため、酸素が豊富で体温が高い状態でよく動きます。ミトコンドリアエンジンが活性化するのは、低糖質・高酸素・高体温の環境です。ガン細胞の増殖を許さないためにも、中高年になったらミトコンドリアエンジンを活性化し、解糖エンジンの動きはゆるやかにとどめることが必要です。

中高年の体は、ミトコンドリアエンジンがメインに動いているため、解糖エンジンがフル稼働してしまうと、活性酸素が発生しやすくなっています。これを防ぐには、高糖質の食生活を改めること。そして、高酸素・高体温の環境を努めてでもつくりだすことです。

その12、体を清潔に | ガン予防のための習慣

1日1回、温かいお湯につかり、体温を上げることは、ミトコンドリアエンジンを活性化するとともに、ガン細胞の成長を許さないことにつながります。

ミトコンドリアは細胞内のエネルギー生産に重要な役割を果たしますが、温かいお湯に入ることでその活性化を促進するということです。温かいお湯に入ることでリラックス効果が得られ、ストレスを軽減し、二次的にミトコンドリアの活性化やガン細胞の成長阻害されるのです。

現代人の低体温化がすすんでいる理由

現代人の低体温化はすすみ問題視されています。近年、現代人の低体温化が大きく問題視されています。厚生労働省の調査によると、1980 年代と比較して、平均体温は 0.5℃ほど下がっていると言われています。

現代人の低体温化には、様々な原因が考えられます。主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。

運動不足

昔と比べて、現代人は運動不足になりがちです。運動不足になると、筋肉量が減少し、基礎代謝が低下します。基礎代謝とは、何もしていない状態でも消費されるエネルギー量です。基礎代謝が低下すると、体温を維持するための熱産生量が減少し、低体温化につながります。

2. 冷房・暖房の普及

冷房や暖房が普及したことで、年間を通して室温が一定に保たれるようになりました。そのため、暑さや寒さに体が適応する機会が減少し、体温調節機能が低下している可能性があります。

3. 食生活の変化

昔と比べて、現代人の食生活は欧米化が進んでいます。欧米型の食生活は、脂肪や糖質が多く、食物繊維が少ない傾向があります。このような食生活は、体脂肪を増やすだけでなく、基礎代謝を低下させることにもつながります。

4. ストレス

現代社会はストレスが多いと言われています。ストレスを感じると、自律神経が乱れ、体温調節機能が低下することがあります。

5. 睡眠不足

睡眠不足は、自律神経を乱し、体温調節機能を低下させるだけでなく、基礎代謝も低下させます。

これらの原因が複合的に作用することで、現代人の低体温化が進んでいると考えられます。
低体温化の対策

低体温化は、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。例えば、免疫力低下、疲労感、頭痛、便秘、下痢、肩こり、不眠症などです。

低体温化を防ぐためには、以下の対策が有効です。

1. 運動習慣をつける

適度な運動は、筋肉量を増やし、基礎代謝を高める効果があります。ウォーキング、ジョギング、水泳など、自分に合った運動を習慣的に行いましょう。

2. 冷房・暖房の使い過ぎに注意する

冷房や暖房の使い過ぎは、体温調節機能を低下させる原因となります。室温は25℃前後を目安に設定し、こまめに換気を行いましょう。

3. バランスのとれた食生活を心がける

野菜、果物、魚、大豆製品などをバランスよく摂取し、脂肪や糖質の摂り過ぎに注意しましょう。

4. ストレスを溜めない

適度な運動や趣味、十分な睡眠などを通して、ストレスを溜めないようにしましょう。

5. 十分な睡眠をとる

睡眠不足は、自律神経を乱し、体温調節機能を低下させる原因となります。毎日7~8時間の睡眠を心がけましょう。

これらの対策を意識することで、低体温化を防ぎ、健康的な体を維持することができます。

入浴することのメリットですが、腸の働きを高め、免疫力を高める効果もあります。腸は絶えず食物を消化し、病気から体を守るために免疫細胞を育てています。

常に持続的なエネルギーを使って、消化や免疫機能の活性化を保持しょうと努めています。それには、持久力に優れたミトコンドリアエンジンがスムーズに動き続けていることが必要です。

小腸は糖の吸収を積極的に行いますが、自分でエネルギーとして使わず、アミノ酸の一種であるグルタミン酸を使います。むしろ腸は、糖がたくさん入ってくるのを嫌がります。ミトコンドリアエンジンにエネルギー産生を頼っているため、解糖エンジンにフル稼働されると因ってしまうのです。

安保教授は「体温を1度上げると免疫機能が30パーセント上昇する」とも話されています。体温が上がれば、ミトコンドリアエンジンが活性化して腸の働きが活発になり、免疫機能が増強されるのです。また、ミトコンドリアエンジンを活性化するには、高酸素も重要です。1日数回深呼吸して、体に酸素を満たしてください。その習慣も、ガン予防には非常に効果的です。

風呂 温度 は 41 度が適温

私は週に1回、時間を見つけては近所の温泉に出かけます。温泉では、まず屋内の湯船によくつかって体を十分に温めます。次に、露天風呂に入り、深呼吸をして新鮮な空気を体に取り入れます。こうすると、高酸素・高体温の体内環境を一緒につくることができ、体がリフレシュしてパワーがこんこんと湧いてくるのを実感します。

ついでに、私は軽い運動も行います。温泉の端で、浴槽に足を引っかけ、腹筋運動をするのです。この週1 回の筋肉トレーニングは私の大事な健康法です。

最近は温泉施設が各地にできています。都会にも温泉はあります。こうした施設をご自身の健康増進のために上手に利用してください。もちろん、忙しくて温泉に出かけるゆとりを持てないという人も多いでしょう。そうした人こそ、1 日1 回、自宅の浴槽にゆっくりつかり、体をしっかり温める習慣を大事にしてほしいと思います。

半身浴の効果は絶大で毎日続けることで大きな効果をご自身の体で体験できます。

入浴で芯からじっくり温める方法(半身浴)

若返りホルモン を増やす には 納豆 と イワシ を たっぷり食べよう という情報です。

DHEA は食事と適度の運動が増える イワシ 納豆

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アディポネクチン が発見される以前から、注目されていた長寿ホルモンがあります。それは、DHEA です。

DHEA ( デヒロドエピアンドロステロン ) は、副腎や性腺で産生されるホルモンの一種で、体内ではコレステロールを原料にして合成されます。男性ホルモンのテストステロン、エストラジオールの前駆体であり、筋肉強化のほかホルモン分泌を盛んにできる若返りホルモンとしても知られています。山芋などを原材料としたサプリメントも市販されています。

DHEA は男女とも 6 ~ 7 歳頃から分泌が増加し、20 歳前後でピークに達します。その後、加齢とともに直線的に下降していきます。そのため、以前から、人の老化の代表的な指標として注目されてきたのです。

若返りホルモン DHEA が健康にも影響する

日本の研究では、2006 年に久留米大学医学部の心臓・血管部門のグループが、DHEA 濃度の高い人は長寿の傾向が強いことを米国の心臓病学会にて発表しています。

DHEA は、副腎や性腺から血中に分泌されるホルモンで、ガンや動脈硬化、糖尿病、アルツハイマー型認知症など生活習慣病の抑制に幅広く関与していると見られています。ただし、作用メカニズムについては、すべてが明らかにされているわけではなくまだまだ未知の分野とも言えます。

比較的はっきりわかっているのは、DHEAの脂肪細胞に対する作用です。DHEAが脂肪細胞に作用すると、インスリンの感受性が高まり、細胞へのブドウ糖の取り込みが向上すると確認されています。

また、DHEA はタンパク質と同化して、筋肉を増強させることが知られています。脂肪細胞に働きかけ、筋肉を増強させるので、内戚脂肪の減少につながり、メタポリック症候群の予防につながるとも期待されています。DHEA が皮膚に働けば皮膚が若返り、脳にいけば脳が活性化するとも見られています。

米国では、かなり以前からDHEA の若返り作用には注目されていました。たとえば、米国国立加齢研究所が、ボルティモア市で716人を25年間追跡した疫学調査を行っています。結果、DHEA 値の高い人は低い人より長寿だったことがわかりました。

また、65 歳以上の男性を 25 年間追跡調査すると、DHEA 値が低い人は 25 年後に 45 %が死亡していたのに対し、DHEA 値が高い人の死亡率は 25 %でした。65 歳以上の人の25 年後といえば、90歳を超えています。

このような多くの研究結果により、米国では1994年に DHEA をサプリメントとして販売することが認可されました。そのため、日常的に服用する人がたくさんいました。しかし、日本では今も認可されていません。それには理由があります。

DHEA は副腎や性腺で生産される男性ホルモンの一種だからです。サプリメントとして素人が手軽に服用するには、不都合な成分なのです。事実、DHEAのサプリメントを長期間飲んでいた人は、前立腺や卵巣などのガンになりやすく、また症状を増悪しやすいことが認められています。妊娠中・授乳中に服用すると、重大な影響を母体に与えることも知られています。自己判断での服用は、危険です。

しかし、体内で自然な形で分泌量を増やすぶんには、問題ありません。むしろ、長寿ホルモンとしての働きを発揮し、若返りに役立ちます。それには、日常生活のなかでのちょっとした工夫が必要です。

まず、食事です。納豆を食べるとDHEAが増えます。納豆に含まれるイソフラボンがDHEAの材料になるからです。イソフラボンも、抗酸化力の高いフィトケミカルの一種です。イソフラボンは大豆製品に多く含まれ、豆腐や豆乳などにも豊富です。

もう1つは、イワシを食べることです。イワシに含まれるセレンが副腎を活性化することがわかっています。DHEA は副腎から主として分泌されますから、副腎を活性化すると、DHEA の分泌量が増えるのです。私は、「ちょっと疲れているな」と感じると、納豆とイワシのつみれがたっぷり入った納豆イワシつみれ汁をいただきます。

食事以外では、適度の運動が大事です。高齢者に30分間ほど軽めの運動をしてもらい、運動前後のDHEA量を観測したところ、運動前は550だったDHEAが658 に増加していました。運動は、ウォーキングでも簡単な体操でも、心地良いと感じる程度に好きなことを行う方法が最良です。

さらに、過剰なストレスが心身にかからないようにすることも必要です。副腎はストレスにとても弱い臓器です。ストレスにより副腎が弱ると、DHEA を分泌できなくなります。

ストレスを除くには、リラックスできる状況を意図的につくることです。私はお酒と音楽が大好きですから、ときどきお酒を飲みながら音楽鑑賞をします。また、副腎は寒さに弱い臓器です。若さを保つには、体を冷やさないこともとても重要です。

体温アップ についてはこちら。

赤ワインとエキストラバージンオイルはポリフェノールがたっぷり

「フレンチパラドックス」という言葉を知っているでしょうか。健康情報に詳しい人、赤ワインが好きな人にはおなじみです。20年ほど前、日本に空前の赤ワインブームを拳き起こしたのが、フレンチパラドックスでした。

世界には、食習慣によって長寿を築いてきた事例が数多くあります。日本の発酵食品やカフカス地方のヨーグルトもそうですし、フレンチパラドックスもその一例です。

フレンチパラドックスとは、フランス人は欧米諸国に比べて喫煙率が高く、肉類を頻繁に食べるのに、動脈硬化や心疾患の雁息率が際立って低いことを表す造語です。紫煙に含まれるニコチンには血管を老化させる作用がありますし、肉類は飽和脂肪酸を多く含み、一般には動脈硬化の原因になるので健康に良くないと見なされがちです。この「健康2大悪」といわれるタバコと飽和脂肪酸を他の欧米諸国の人たちより多く摂っているのに、動脈硬化や心臓病が少ないのは、赤ワインに理由があるのではないかと専門家の注目を浴び、それが世界に一気に広がったのです。「フランス人は水がわりにワインを飲む」と言われるほど、赤ワインを非常によく飲むことで知られています。

このフレンチパラドックスが世界に広がったとき、ワインの消費量が44パーセントも増加したそうです。日本でも、多くの研究者が赤ワインの健康効果に興味を持ち、研究を行いました。国立健康・栄養研究所とサントリーは、動脈硬化と赤ワインの関係性を共同研究しています。動脈硬化は、血液中の悪玉コレステロールが活性酸素に酸化して過酸化脂質に変性し、血管を傷つけることによって起こります。この研究では、赤ワインのポリフェノールが、悪玉コレステロールの酸化を防ぐことを解明しました。

金沢大学大学院の山田正仁教授の研究では、「赤ワイン約500Cのポリフェノールが、アルツハイマー病の原因となるタンパク質を分解する」と、認知症の改善に効果があることが示されました。

認知症予防はこちらです。

ポリフェノールも、フィトケミカルの代表的な一種です。ブドウの皮や種に豊富に含まれています。大量のブドウを丸ごと使い、酵母によるアルコール発酵をして醸造される赤ワインは、ポリフェノールを多く摂取できる発酵飲料なのです。ただし、赤ワインは健康に良いとはいえ、アルコールが含まれる以上、飲み過ぎれば健康を害します。量としては、1日2杯程度が適量です。このくらいならば、健康を増進する効果があるといえるでしょう。

また、最近はオリーブオイルにも注目が集まっています。オリーブオイルもポリフェノールの含有量が多く、ビタミンE も豊富です。ビタミンE は、細胞膜の酸化を防ぎ、老化防止に働くフィトケミカルです。また、オリーブオイルの長所は、オレイン酸が多く含まれることにもあります。他の植物油は酸化しやすい性質があるのですが、オリーブオイルはオレイン酸を含むため、酸化しにくいのです。

腸ストレスから自分の腸を守るために効果的な オリーブオイル

オリーブオイルは紀元前4000 ~3500年前から使われていたようで、オリーブの実から抽を摂っていた形跡がギリシャ地方に残されています。古くからオリーブオイルを愛用してきた地中海沿岸地方の人たちも、脂肪を多く摂取しますが、動脈硬化や心疾患が少ないことで注目されています。

今では世界各国でオリーブを栽培していますが、世界一の生産地はスペインのアンダルシア地方で、ここで生産されるオリーブオイルは良質だと知られています。

また、オリーブオイルにもいくつか種類があります。選ぶならばエキストラバージンオイルをおすすめします。蒸気や溶剤などを利用して精製されたオリーブオイルは、抗酸化成分や有効成分が取り除かれてしまっているからです。エキストラバージンオイルは、オリーブの実だけを原料とし、低温圧搾でつくられた酸度0.8パーセント以下のオイルのため、ポリフェノールが豊富で、高い抗酸化力があります。

なお、エキストラバージンオイルは、腸の働きをスムーズにし、腸内細菌の働きを整える作用があることもわかっています。ブロッコリーやトマト、ワカメなどをオリーブオイルであえ、レモン汁と塩コショウで味つけするだけでも、腸内細菌が喜ぶ抗酸化力の高いサラダができあがります。

ガン細胞の成長を抑える 食材 にんにくきゃべつ きのこ などです。積極的に食べたい食材です。

ガン細胞の成長を抑える 食材 ガン予防にはたっぷりの薬味ときのこが効く

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現在、日本人の 2 人に 1 人もの人がガンで命を落としているのです。ガンは誰にとっても怖い病気です。だからこそ、多くの人が「ガンを防ぐ食品」に過敏になり、テレビや雑誌などでも特集が組まれるほどです。

ガン患者に評判の健康食品

ガンを防ぐ食品」とは、抗酸化作用のある食品か、腸内細菌を活性化する食品です。腸内フローラが整っていれば免疫細胞が活性化し、ガン細胞を撃退してくれます。

活性酸素に傷つけられると、細胞は大半が死にますが、なかには異常な状態に変異するものが現れます。この中から、ガン細胞は生まれます。私たちの体の中では毎日 3 000 〜 5000 個ものガン細胞が発生しています。

ただし、ガン細胞がすぐに病気としてのガンになるのではありません。発ガンまでには、何回かの変異が起こり、細胞は形も性質も異常な状態になります。この前の段階にて、免疫システムが正常に働き、ガン細胞を殺してくれればその成長を止められます。そのとき、多くの免疫細胞が働きますが、大活躍するのが前述のNK細胞です。NK細胞の活性を高めるのは腸内細菌であり、活性を弱めるのは活性酸素とストレスです。

また、ガン細胞が成長するスピードは、生活しだいで大きく違ってきます。たとえば、胃ガンはガン細胞の発生からガンと診断されるまで20〜30年問かかります。活性酸素をできるだけ出させなくし、腸内細菌を増やし、免疫を高める生活を続けると、ガン細胞の増殖は抑えられます。そうすると、50歳でガン細胞が成長を始めても、発ガンは90歳にまで延ばせます。ガンの発症と進行は自分次第なのです。

米国の国立ガン研究所では、ガンを抑える作用に優れた植物性食品について学術調査を行っています。そして、ガン予防効果の最も高い食品をまとめて「デザイナーズフード・ピラミッド」をつくりました。その頂点に立つのはニンニクです。ニンニクはガンを抑制する最高の食品だと、米国国立ガン研究所は発表しています。

日本では、2004年に51人を対象とした大腸ガン予防の臨床試験が行われています。ガンに進行しやすい大腸腺腫にかかっている人たちを、2グループに分け、大腸ガン発生リスクを比較しました。熟成ニンニク抽出液を1ヶ月間2.4 ミリリットル摂るグループと、その15分の1を摂るグループです。結果、多く摂ったほうのグループは、ガンになるリスクが30パーセントも低下していました。

にんにくでガンを予防する

ガン細胞に影響を与える成分は、イオウ化合物のS・アリルシステインや脂溶性のスルフィド類などです。イオウ化合物はフィトケミカルの一部であり、長ネギ、玉ネギ、ニラ、大根、ワサビ、キャベツなどにも豊富です。キャベツは、デザイナーズフード・ピラミッドにて、ニンニクの次にガン予防の効果の高い食品と掲げられています。

イオウ化合物には、「ガン細胞を増殖させる新生血管の形成を抑制する」「ガン細胞をアポトーシス(自殺) に導く」「活性酸素による遺伝子の損傷を防ぐ」「ガンと闘うリンパ球や細胞などの免疫細胞の働きを活性化する」などの作用があることが明らかになっているのです。

イオウ化合物を含む野菜は、薬味として使われているものばかりです。昼食にざるそばを食べるときには、ネギやワサビ、大根おろしなどの薬味をたっぷり入れて食べ、キャベツサラダを添えると、それだけでガン予防メニューになるというわけです。

ただし、イオウ化合物は水溶性であるため、水に溶け出しやすいという性質があります。生食するときには、サッと水にさらす程度にすると、効率良く摂取できます。なお、イオウ化合物は、調理法によって成分にかなりの変化があって、生食と加熱食では異なる効果効能を期待できます。とくにニンニクはその特徴が顕著で、生のまますりおろすとガン予防や抗菌作用が、加熱すると血液サラサラ効果や高血圧予防などが期待できます。ただし、ニンニクは刺激が強いので、食べ過ぎると胃を荒らすという難点もあります。1日4グラム程度を摂るように心がけるとよいということです。中程度のニンニク1 かけが、およそ4グラムです。

きのこ β・グルカン もガン抑制効果が高い

ガン予防にはキノコもおすすめです。キノコは食物繊維が豊富であることに加え、-グルカンという免疫力を高める成分が多く含まれます。β-グルカンもフィトケミカルの一種であり、強力な抗酸化作用を持ちます。β-グルカンも水溶性なので、煮汁などは一緒に食べるとよいでしょう。

ガンを撃退する「ハナビラタケ増強食」の使用感、口コミ、効能、効果

体重1 キログラム当たり1000ミリグラムのエノキダケエキスを20 日間飲ませるマウスのグループと、飲ませないグループに分け、それぞれの背中に非常に転移する力の強いルイス肺ガンを移植し、90 日間観察した研究結果が掲載されています。

結果は、エノキダケエキスを飲ませなかったグループは生存率が約20 パーセントだったのに対し、エノキダケエキスを飲ませたグループは生存率が50 パーセントもありました。しかも、生存したマウスのうち、半数は肺ガンが治っていたのです。免疫力を活性化する作用と強力な抗酸化作用を持つキノコを、ガン予防として食生活にぜひ取り入れてほしいと思います。

エノキタケ栽培家庭の胃ガンの死亡率は一般家庭の50%以下

きのこを日常的に食べる人はがんを発症するリスクが低いことが、米国で行われた研究で明らかになりました。きのこ18 g(中くらいの大きさのシイタケの傘の部分1個程度)を毎日食べている人のリスクは、きのこ を食べない人に比べて45 % ほど低くなる可能性が示されました。

がんの予防において、食生活が重要な役割を果たすことは広く知られています。キノコは、低カロリーで低糖質、かつ、塩分、脂肪も少なく、コレステロールを含まないといった好ましい特徴をもっています。さらにキノコには、生理活性化合物、例えば、フィトケミカル(フェノール酸、フラボノイド、カロテノイドなど)、食物繊維、ポリサッカライド、セレニウム、ビタミン、抗酸化物質(エルゴチオネインやグルタチオンなど)が豊富に含まれているため、積極的に食べれば健康全体に好ましい影響が現れると期待されています。これまで、がんの予防にキノコの摂取が役立つかどうかを調べる研究は少なからず行われていますが、効果があることを示した報告と、効果はないとする報告が入り交じっていました。

腸内細菌の好物を食べていると、幸せの感度があがる

最近、私は、腸内細菌の悪化がうつ病や不安神経症を促している可能性を示唆する研究結果を発表しました。

腸の健康と脳の健康は連動していることがわかったのです。今、日本では30~50代の働きざかりの人のうつ病がとても多くなっています。また、うつ病とまではいかなくても、日常的にうつ気分や不安、イライラなどの症状を強く感じている人も多いと思います。こうした病気や症状は、腸内細菌を元気にすることで改善できるはずです。

人が幸せを感じるとき、脳内ではドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質が分泌されています。セロトニンは歓喜や快楽を伝える物質で、ドーパミンは気持ちを奮い立てやる気を起こす物質です。これらの幸せ物質が不足すると、うつ病や気分の不安定化が起こりやすくなります。とくにうつ病との関係が深いとされるのが、セロトニンです。

ですから、うつ病になると、薬によってセロトニンの量を増やして脳内の活動を促し、また、セロトニンやドーパミンを増やすための栄養指導が行われます。セロトニンやドーパミンはタンパク質の分解成分である必須アミノ酸を原料に、腸内でビタミン類の力を借りて合成されます。肉や魚、卵、大豆、乳製品などに多く含まれる必須アミノ酸は、人間が体内で合成できないため重視して摂取しなくてはならないもので、とくにうつ病の人は「卵、魚、乳製品を食べてください」と指導されることになります。

しかし、私に言わせれば、こうした治療の前にやることがあります。腸内細菌を元気づけることです。なぜなら、タンパク質から必須アミノ酸を合成するにも、必須アミノ酸からセロトニンやドーパミンを合成するにも、ビタミンC やB2、葉酸、ナイアシンといったビタミン類が必要だからです。人間はビタミンを体内で合成することができず、腸内細菌が合成してくれます。そのため、腸内細菌がバランス良く、数もたくさん存在しないと、セロトニンもドーパミンも十分に分泌できないのです。

東北大学の研究によると、腸内細菌によるビタミンB群の合成力は、腸内細菌の餌となる食物繊維を腸内に摂り入れることで、大幅に増強されました。さまざまな健康法では「ビタミンをよく摂りましょう」と言われますが、ビタミン類を含む食べものをいくら摂っても、腸内細菌に元気がなければ意味がありません。

食品に含まれるビタミン類はただちに人間の栄養素になるわけではなく、いったん腸に届いて、腸内細菌に合成してもらわなければ体は活用できないのです。

では、腸内細菌の働きを活性化し、数を増やすためにはどうすればよいのでしょうか。やってはいけないのは、「好きなものばかり食べること」です。うつ病になったり、イライラや不安が強くなったりすると、好きなものばかり食べて、脳を満足させようとします。ストレスに侵されると、脳は甘いものや炭水化物を多く含むものなど自分の大好物を要求するようになります。

そして糖が入ってくると満足して「快」の感覚を放ち、脳はいっときストレスを忘れます。ストレスを受けると食に走りやすいのは、脱が起こさせる一種の逃避行動なのです。

しかし、それを続けてしまうと、腸が困ります。食べものが次から次に入ってきて働き続けなければならないのに、腸が大事に育てている腸内細菌の餌が満足に入ってこないからです。野菜や海藻、果物などの腸内細菌の大好物を含む植物性食品を食べないと腸内細菌を増やすことができず、腸内バランスが崩れていきます。

腸内細菌の量は、便を見ればわかります。私たちの便は、その約半分が死んだ腸内細菌と生きた腸内細菌で、大きくてほど良い硬さのある便がスボンと出てくれば、腸の中で立派な腸内フローラが築かれている証です。反対に、貧弱な便は、腸内細菌の畳も減り、腸内フローラの質も悪いことを物語っています。うつ病の人の便は、ほとんどが後者です。脳を喜ばせるものばかりを食べていると、腸内細菌が育たないからです。好きなもの中心の偏った食事をしている人は、うつ病になりやすく、イライラや不安なども強くなりやすいとも言い換えられます。反対に、腸内細菌の喜ぶものを1 日3回食べていれば、うつ病になりにくく、またイライラや不安等の症状も消えていくのです。

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食べ過ぎない、脳で考えないが大事

近頃、私が気になってしかたがないのが、日本人の精力の低下です。2010年の国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、日本人の童貞率は25〜29歳で25.1 パーセント、30~34歳は26.1 パーセント、処女率は25 〜29歳で29.3 パーセント、30 〜34 歳は粥38.7 パーセントです。

朝日新開インターネット調査「夫婦100人に聞く」(2001年)では、夫婦でセックスをしない理由として、女性は「面倒くさい」、男性は「仕事で疲れている」が1位でした。2005年にDureⅩ社が世界41カ国のセックス頻度を調べた結果では、さらに深刻です。フランスやイギリスではセックス回数が年120回を超えているのに対し、日本は年45回で最下位なのです。

今、日本の少子化は危機的状況にあります。2050年には、1人の高齢者を1.3人の働き手が面倒を見る状況になると推測されています。日本人が子どもを産まなくなったのは、子どもを産み育てにくい社会になってしまった、という理由もあるのでしょう。しかし、セックスレスの問題は、それにも増して少子化に深刻な影を落としていると私は考えます。セックスしなければ、新しい命が芽生えません。

ではなぜ、多くの日本人はセックスレスになってしまったのでしょうか。理由はいくつか考えられますが、第1の問題点は日本が飽食になったことです。

サルを使った研究実験の結果を見てみましょう。エネルギー制限した節食群と、自由に食べてよい飽食群に分け、観察しました。節食群のサルは元気で社交的、セックスも盛んで子どもを大切に育てました。飽食群のサルは仲間同士でけんかばかり、いじめもあり、正常なセックスは見られませんでした。

今の日本人も、飽食群のサルと同じような状況ではないでしょうか。人間の脳は、「食欲」と「性欲」が隣り合った部位に存在しています。「食べること」と「セックスすること」は同じ水源にあるのです。現代日本人は、水源の水を食欲のほうばかりに流してしまい、こかつセックスの川の水を枯渇させてしまっているのです。食欲が満足すれば性欲もなくなり、性欲が抑えられれば異常に食べたくなるのです。

精力とは、生きる力の象徴です。これを高めるには、飽食をしないことです。食事は腹八分目にして、物足りなさを残しておくことです。パートナーがその気にならないというならば、やはり食べさせ過ぎないことです。

第2の問題点は、大脳皮質が発達し過ぎたあまり、セックスがイメージ化していることです。人間の脳は、古い時代にできた「爬虫類脳」に、大脳皮質を中心とする新しい脳がかぶさっています。セックスとは本来、子どもを産み続けるための生殖活動であり、生殖活動は子孫を後世に残すための本能です。本能をつかさどる爬虫類脳を刺激しなければ、性欲は湧きません。

人間には、爬虫類脳を刺激して子どもを産み続ける本能が備わっているはずなのに、現代人の脳は、大脳皮質の影響を受け過ぎて混乱を起こしています。幸せや恋愛、結婚を大脳皮質で考えて理想をイメージ化し、理論で語るようになりました。そして、「生殖としての性」「子どもを産み続ける性」を拒否するようになったのです。文明や文化が洗練されると、繁殖力は落ちてしまうのです。

昔の日本では、お見合い結婚など自分で決められない婚姻も多くありました。お見合いで初顔合わせをし、次に会うのは結婚式、というのもよくあったことです。それでも、離婚率は現在より低く、幸福度は高かったといわれます。男性も女性も自分の運命あらがに抗わず、出会いと直感を大切にし、あるがままに生きていました。

幸せとは、脳で考えて答えを出すものではなく、体全体で感じるものです。今を精一杯楽しんでいると、幸せを直感します。幸せを直感する力を備えるには、あるがままの自分を受け入れ、あるがままに生き、他者のあるがままも受け入れることです。

あるがままに生きているとストレスがなくなり、腸内細菌も元気になります。実は、精力の向上には、腸内細菌の作用がとても重要になることがわかっています。腸内細菌を刺激すれば、バイアグラ知らずになることも可能です。性欲を高めるには、脳で考えず腸で感じることが大事なのです。

中高年になったら主食は食べないほうがいい

人体に搭載されたハイブリッドエンジンは、加齢とともに、解糖エンジンからミトコンドリアエンジンへと比重が移っていきます。個体差はありますが、40 代からだんだんと移り変わり、50歳を過ぎるとはとんどの人の体は、ミトコンドリアエンジンをメインに働かせるようになります。

中高年以降の体に求められるのは、持久力です。解糖エンジンの瞬発力は、あまり必要ではなくなります。解糖エンジンはエネルギー効率が良くなく、持久力としては使えないため、年を取ってくると、エネルギー効率が良く持久力に優れたミトコンドリアエンジンへとメインのエネルギー産生方法が移行するのです。

ミトコンドリアは、私たちが日々食べる食物から得る栄養素と酸素を原料として、効率良くエネルギーを産生しています。細胞内のミトコンドリアの数は、その細胞がどれだけエネルギー代謝を行うかによって違ってきます。

たとえば、脳や腸、筋肉、肝臓、腎臓などエネルギーの要求が大きい臓器の細胞には、数百から数千ものミトコンドリアが含まれます。一方、赤血球や皮膚の細胞には、ミトコンドリアがほとんど見られません。赤血球や皮膚は、解糖エンジンで動いているからです。

このように、年齢や細胞の働きによって、メインのエネルギー産生方法は変わります。また、ミトコンドリアエンジンでは、発動時に解糖エンジンの助けが必要となります。瞬発力のある解糖エンジンがまず動き、それを引き金としてミトコンドリアエンジンが動きだし、酸素を使って膨大で持続可能なエネルギーを産生します。

ですから、ミトコンドリア系にメインエンジンが移ったのちも、糖質がまったく必要なくなるわけではありません。しかし、多過ぎても困ります。ミトコンドリアエンジンがメインになったのちも解糖エンジンをフル稼働させていると、ミトコンドリアエンジンがうまく働けなくなってしまいます。誤作動を起こし、大量に取り込んだ酸素を活性酸素に変えてしまうのです。

ミトコンドリアエンジンでは、1日に500 リットル以上の酸素を呼吸によって取り入れ、食事から摂った栄養素を燃やし、エネルギーをつくりだしています。この過程で、約2 パーセントの酸素が活性酸素に変わります。ところが、メインエンジンがミトコンドリア系に移ったのちも糖質を摂り過ぎて解糖エンジンをフルに働かせていると、それ以上の活性酸素が発生するようになります。

中年期に入ったら糖質は徐々に減らしていき、高齢期に入ったらできるだけ摂らないひけつようにするのが、健康の秘訣です。メインエンジンが切り替わったのちは、主食やお菓子を摂らないはうが、体は快適に働きます。

ただし、我慢はストレスになるので禁物です。私ももとはご飯党でしたから、お楽しみ程度に昼食には五穀米を食べます。1日1回、五穀米を食べれば、ミトコンドリアエンジンに変わった体は十分に満足します。どうしても主食を摂りたいときには、白く精製されていないものを選んでください。玄米や全社粉のパン、十割そばなどならば、食物繊維が多いため消化吸収に時間がかかり、解糖エンジンのフル稼働を抑えられます。

一方、完全な糖質制限食を進める場合、炭水化物を含むイモ類などの根菜や豆類、果物なども制限されます。しかし、食べ過ぎなければ、私はこれらを適度に食べたほうがさよいと思っています。

それらの植物性食品は、腸内細菌の前になるだけでなく、活性酸素の幸を減らす抗酸化力を持っているからです。腸内細菌を元気にすることも、活性酸素の害を消すのも、健康な長寿人生には欠かせません。それを支える根菜類・果物を心配なく食べられるようにするためにも、主食は抜いておいたほうがよいのです。

日本人の4大疾病は「ガン・心筋梗塞・脳卒中・糖尿病」です。そのすべての発生に活性酸素が関与しでいます。活性酸素は、腸内細菌の働きを弱め、免疫力を落とさせます。中高年になると、何かしらの病気を抱える人が増えるのは、ミトコンドリアエンジンに切り替わったのちも若い頃と同じように主食やお菓子を食べ、解糖エンジンをフル稼働させているから、と私は考えています。

若い人は腸のためにも適度な糖質が必要

最近、「炭水化物抜きダイエット」が流行を通り過ぎ、「痩せたければ炭水化物を抜けばよい」という安易な考えが定着してきています。

しかし、糖質制限食がなぜ体に良いのか、きちんと理解されているでしょうか。そもそも若い人は体を壊しかねないため、完全な糖質制限食をしないはうがよいのです。その理由をお話しする前に、私たちの体がどのようにエネルギーを産生しているのかをご説明しましょう。

みなさんは、人間の体が2つのエネルギー生成系を持っていることをご存じでしょうか。これらは「解塘エンジン」と「ミトコンドリアエンジン」と呼んでいます。私たちの体は、2種類のハイブリッドエンジンを搭載して動いているのです。

なぜ、私たち人間はハイブリッドエンジンを持つにいたったのか、答えは進化の過程の中にあります。私たち生物が最初に誕生したのは、酸素のない地球でした。そのときの生物が使ったエネルギーは、酸素を必要としない、糖を原料とした「解糖」という化学反応によるものでした。解糖エンジンでエネルギーをつくりだしていたのです。

そのうち地球上に酸素が増加し、酸素を利用しないとさらなる進化ができなくなりました。そこで私たちの祖先の細胞が、酸素を好む好気的な細菌「アルファ・プロテオ細菌」を自分の中に取り込んで「ミトコンドリア」にしました。先ほど述べたように、私たちの体は60兆個もの細胞でつくられていて、その中には、遺伝情報を持つ「核」や、特定の機能を持つ「細胞内器官」が存在しています。その細胞内器官の中で、私たちの健康を支配する最も重要な器官が、ミトコンドリアなのです。ミトコンドリアは、私たちの細胞内にあり、酸素を吸ってエネルギーを生成することを最大の役割としています。

この酸素を好むアルファ・プロテオ細菌を取り込んで、ミトコンドリアとして機能させるようになった細胞は、酸素を使って効率良く莫大なエネルギーを生みだせるようになり、大きく進化し、動物細胞ができあがっていきました。

若い人が炭水化物抜きダイエットに手を出さないほうがよい理由は、前出の2つのエネルギー産生法のうち、若いい体は解塘エンジンをメインに動かしているからです。

解糖エンジンの特徴は、急なエネルギー需要が生じたときに、血中のブドウ糖を利用して瞬時にエネルギーをつくりだせることです。このエンジンでは瞬発力が得られます。ただ、エネルギー効率は良くなく、原料となるブドウ糖を多く必要とします。ですから、解糖エンジンがメインで動いている若い人が、炭水化物抜きダイエットをしてしまうと、体を働かせるのに必要なエネルギーを十分に産生できず、体を壊すことになります。

解糖エンジンを動かすのはブドウ糖であり、ブドウ糖の原料となる糖質は、主食となるご飯やうどん、そば、パスタ、パンなど炭水化物に多く含まれます。イモ類や果物にも豊富です。砂糖もブドウ糖の原料です。ですから、甘いお菓子やジュースなどにも非常にたくさんの糖質を含むことになります。

若いうちは、炭水化物を含む糖質を適度に摂ることが大事です。ただし、糖質を多く含む食品は、カロリー数も多く、食べ過ぎれば太ります。解糖エンジンがメインで動いているうちは、糖質は太らない程度に適量を摂るようにしましょう。適量とは、たとえば1日3食きちんと主食を摂ったら、間食で糖質を摂らないようにする感じです。

ちなみに、みなさんは「脳の唯一のエネルギーはブドウ糖」と聞いたことがあるでしょう。この通説を信じている人は、「糖質制限食をすると、頭がバカになる」と言います。しかし、脳の場合、ふだんメインエンジンとしているのは、効率良く莫大なエネルギーを生み出せるミトコンドリアエンジンです。

脳が糖を必要とするのは、とっさの判断やストレス時の反応など瞬発的に活動するときです。こうしたときには解糖エンジンが働きます。現代社会のようにストレスフルな状況にあると、脳は絶えず糖を要求します。しかし、脳の要求にまかせて甘いものを食べ過ぎるのは要注意です。体が太るからです。ストレス時のドカ食いは、白色脂肪細胞に脂肪を蓄えやすくなります。

しかも、糖質を摂り過ぎると、腸では困ったことが起こってきます。腸では、糖質を消化吸収していますが、それは自分の栄養源とするためではありません。小腸の栄養源は、昆布やチーズ、緑茶、シイタケ、トマト、魚介類などに含まれるグルタミン酸で、大腸の栄養源は、水溶性食物繊維を使って腸内細菌がつくりだす短鎖脂肪酸という栄養素なので、糖は自分の栄養にはなりません。糖質を摂り過ぎると、腸は、自分の栄養源は入ってこないのに、自分の栄養源ではない糖質の消化吸収のために働かなければならず、負担ばかりが大きくなり、ダメージを負ってしまうのです。

若い体には、糖質は必要ですが、食べ過ぎはマイナスです。1日3食、体が満足できるだけの主食を摂ったら、間食で糖質を摂らないようにする調整が大事です。

糖質オフ効果はこちら。

便利生活 デメリット 老化がすすむ

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便利生活 デメリット 老化がすすむ点です。

便利生活 デメリット 現代の便利生活の中では1口30回噛んで活性酸素除去することで腸も脳も若返る

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ストレスのほかにもう1つ、腸内細菌や NK 細胞を阻害する見過ごせない物質があります。それが、活性酸素です。活性酸素の毒性は非常に強いものです。活性酸素に細胞が攻撃されると、細胞膜の脂質が酸化します。

酸化とは、サピることです。細胞膜がサビると、栄養と老廃物の出し入れをスムーズにできなくなり、細胞は老朽化します。

また、活性酸素は細胞の核に納められた遺伝子を傷つけ、遺伝子が傷ついた細胞はガン細胞に変異したり、死滅したりします。しかも、腸内細菌や NK 細胞は活性酸素に影響を受けやすくできていて、活性酸素を浴びると腸内細菌は数を減らし、NK 細胞は活性を弱めるので、免疫力が落ちて命にかかわる病気を起こしやすくなるのです。

近年では、老化と活性酸素の関係についても、さかんに研究が行われています。アンチエイジングの専門家たちは、「老化とは酸化することと同じ」と言います。「白髪が増えた」「物忘れが多くなった」「肌のシミヤシワが増えた」「視力が弱くなった」などの老化現象は、細胞がサビついてきている証です。

ですから、病気を避け、老化のスピードを遅らせるには、活性酸素の発生土を抑え込むことが重大な鍵となるのです。そのための一番の方法は、よく嗜んで食べることです。

唾液には、活性酸素の害を抑え、消去する抗酸化作用のある酵素が含まれています。具体的には、カタラーゼ(CAT)やスーパーオキシダーゼ(SOD )、ペルオキシダーゼ(POD)などの酵素が、消化酵素とともに含まれていて、発ガン物質の毒出し作用があるものもあります。

これらの酵素は、唾液の中にたくさん含まれます。唾液は、噛めば噛むはど分泌暮が増えるので、体の抗酸化力を高めるには、唾液をたくさん出しながら食べることが重要です。

噛むことで活性酸素を消去するには約 30 秒間かかりますから、1 回 1 秒、ゆっくりと計 30 回噛むことが必要です。

この食べ方が病気を防ぎ、老化を遅らせるのです。しかも、よく噛んで食べると記憶力が高まることがわかっています。1 口 30 回噛んでいると、脳の前頭前野と海馬が刺激され、活性化されるのです。

前頭前野は、思考計画の立案や学習行為などをつかさどる、脳の中で最も知的で論理的な働きをする部分で、海馬は「記憶の司令塔」と呼ばれます。

論理的な思考力も記憶力も、中高年になるにつれだんだんと衰えていく分野ですが、よく噛んで食べるだけで活性化されるのですから、実践する価値は高いでしょう。私も毎食、1口30回を実践しています。

私たちがよく噛んで食事をするべき理由は、もっと現実的なところにもあります。困ったことに、私たち現代人の周りは、活性酸素を出すものであふれているのです。

私たちの体を構成する細胞や免疫システムは、ジャングルや草原を裸同然の姿で走り回っていた 1 万年前からまったく変わっていないことがわかっています。

ところが、文明が発達したことにより、生活環境だけが様変わりしました。私たちの細胞には外からの影響で活性酸素が発生しますが、細胞内でも活性酸素が生じます。

活性酸素は自分たちの細胞をサビさせたり、障害を起こしたりしますが、その強い攻撃力で体内に侵入したウィルスや細菌を退治するという役目もあるのです。

つまり、活性酸素も免疫機能の一部なのです。現代の生活環境は、快適で便利で清潔で暮らしやすいものですが、体は1万年前になかったものに触れると、それを敵だと勘違いし、活性酸素を発生してしまうのです。

たとえば、駅の改札を通ってICカードを機械に触れさせるたび、私たちは大量の電磁波を浴びています。電子レンジやIHクッキングヒーター、携帯電話、パソコン、テレビ、ドライヤーなど、電気を使うものはすべて電磁波を発します。

とくに、体と近距離で使うものほど、活性酸素を発生しやすいと考えられます。また、大気汚染やシックハウスなど化学物質を含む空気、食品添加物や水道水、抗菌グッズなど、化学物質の含むものも活性酸素を発生させます。

現代人の生活と活性酸素の発生は、切っても切れない関係にあるのです。病気を防ぐには、活性酸素の発生量を抑えることが大事です。それには、1 口 30 回よく噛んで唾液をいっぱい出して食事をする食べ方が、どうしても必要なのです。

ダイエットの面からもよく噛んで食べることはとても大切です。同じ量を食べても食べ方の工夫で痩せられる

活性酸素除去 プロポリス

活性酸素を抑えるサプリメントの中で、最も礁力な抗酸化力があるとわかっているのは、プロポリスです。

プロポリスは、ミツバチがさまざまな植物樹脂と自分の分泌物を合わせてつくった物質で、強力な抗菌作用があります。ミツバチはこのプロポリスを使って、巣内で病原菌が発生しないよう衛生状態を保っています。

プロポリスは古代より人間に愛用されてきました。健康を守る強力な作用が知られていたからです。

その健康効果は、プロポリスの中に含まれる20〜30種類ものフラボノイドにあります。フラボノイドもフィトケミカルの一種で、プロポリスのフラボノイドは、他の植物のフラボノイドに比べて、非常に強い抗酸化力のあることがわかっています。

世界各国の研究者たちは、プロポリスの研究を行い、多くの健康作用を報告しています。なかでも注目されているのは、抗ガン作用を持つさまざまな物質をプロポリスが持っていることです。

プロポリス 天然の抗生物質