「 天盛り 」 とは、何のことかわかるだろうか?料理を てんこ盛り にすることではなくて、煮物をはじめ、酢の物、おひたし、和え物などの上に 「 小高くのせるもの 」 のこと。
すなわち、和のおかずを演出するトッピングの数々。 小高くのせるものの定番といえば、しょうが 青じそ のせん切り ごま 刻みのり しらがねぎ 木の芽 ゆず など。ほんの少しの量でも、仕上げに使えば、料理に彩や香りを添えたり、旬のもので季節感を出すことができる。
たとえば、 ほうれん草 の おひたし はそれだけ盛ると味気ない印象。ところが、 しょうが の せん切り をちょっとのせると色味に変化が出て引きしまり、食欲をそそられる。
また、野菜の 煮物 に ゆずの皮 の せん切り をのせると、季節感が増す。おかず自体は、やはり真ん中が高くなるように 「 山高に盛る 」 と見栄えがよくなる。
こんもりと盛って、トッピングを小高くのせて仕上げる。こんな簡単なことで、シンプルなおかずもごちそうに変わる。
刺身 を盛り付けるとき、気をつけていることはあるだろうか? 普段のおかず用だと 「 パックから出して、そのまま適当に 」 となりがちだが、 刺身 の盛り付け方には昔から伝わる決まりごとがある。
ポイントは 「 数 」 。奇数単位で盛るのが正しい。その理由は、日本人が古くから 「 奇数は縁起のいい数 」 として好んでいたため。 刺身 を盛り合わせるときも、 「3 種盛り 」 や 「 5種盛り 」 のように奇数の取り合わせにするのがよい 。
さらに、見た目に 「 おいしそう 」 な演出をすることも大事で、気をつけたいのは 刺身 と 「 つま 」 のバランス。
失敗のない盛り方は、まず血のむこう側に大根の細切りなどを高くこんもりと盛り付ける。 その上に大乗などを置き、 刺身 を立てかけるように並べていく。わさび は手前に。奥は高く、手前は低くすれば見た目にきれい。
「 おいしい 」 という感覚は五感で決めるもの。 視覚的にも満足するよう、食欲をそそる盛り付け方を工夫してみよう。
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