禁煙 本当の意味 健康のための 禁煙はじつは本末転倒。最近は、タバコ は何が何でも 禁煙 という風潮です。本当にそれが健康のためによいことなのかは物事の真実にもう少し向き合わないと答えは簡単に導き出せないのです。
禁煙 本当の意味 1 日 10 本以下のタバコより恐ろしいのは禁煙ストレス
世の中 タバコを吸う喫煙者の肩身は狭くなる一方です。どこもかしこも禁煙化が進み、タバコを吸えるのは狭く閉ざされた部屋の中など、場所も限定されています。会社内ではひっそり数人で肩を寄せ合って吸っている姿もよく目にします。
喫煙者も多くの人は、ガンや心筋梗塞、脳梗塞、呼吸器疾患などさまざまな病気を引き起こす原因になると耳にするたびに、「タバコ、そろそろやめたほうがいいのだろうな」と思っていることでしょう。タバコを吸うと、体内の活性酸素圭も増え、腸内細菌にも良くありません。免疫力の低下も引き起こします。これはまぎれもない事実です。
ですから、「禁煙したほうがよいでしょうか」と聞かれると、私も「そのほうがいいですよ」と答えていたのです。しかし、その考えをすっかり改める出来事がありました。
数年前、私はある銀行の定年退職をお祝いする会に招かれ、講演を行いました。講演後の懇親会に参加させていただいた際、あるグループの方々に声をかけられました。「先生、私たちは定年退職を機に、今日から禁煙を始めようとみんなで決めました。まだまだ長生きしたいですからね」
当時の私は、「タバコは百害あって一利なし」という常識を信じていましたから、「ああ、それはいいですね。タバコはガンになるから、やめたほうがいいですよ」と答えました。
M2.5は化石燃料だけでなく、草や木の燃焼、つまりタバコからも発生します。タバコ煙は直径0.4〜 1μmの微粒子で、典型的なPM2.5です。タバコ煙にはカドミウムなどの重金属、ポロニウム-210などの放射性物質、ホルムアルデヒドなどのガス成分など、約70種類の発がん性物質をはじめ、数千種類の化学物質が粒子やガスとして含まれています。
つまり、タバコ煙は、粒子のサイズと成分、両面からみても、非常に毒性が強いことが分かります。有害なガス状成分としては、酸素の運搬を妨げる一酸化炭素も高い濃度で含まれています。
翌年、また同じ会に招かれました。すると、なんと禁煙グループの 10 人のうち 5 人がガンになっていたのです。それを聞いて、私は大事なことを見落としていたことに気づきました。
なぜ、禁煙グループの半数がガンを発症してしまったのでしょうか。もちろん、それまでの喫煙がガン細胞をつくっていたことが第一に考えられます。
しかし、定年退職をして急激に環境が変わったことに禁煙が加わって、ストレスが増大したことも大きかったはずです。
退職と禁煙という 2 大ストレスが、腸内細菌のバランスを乱し、NK 細胞の活性を弱め、ガン細胞の急激な増殖を許してしまったのだと思いいたったのです。
肺ガンと1 日の喫煙本数を調べた統計があります。1 日 50 本も吸っていると、肺ガンになる確率は 1 本も吸わないときの 15.3 倍にもなりますが、1日 10 本までならば 2.2 倍です。
この数字をどう読み取るかはご本人しだいですが、「肺ガンになる」と断言できるほどの数字ではないと考えます。
タバコの煙は人体にも腸内細菌にも決して良いものではありませんが、それ以上に怖いのはストレスです。禁煙がどの程度その人のストレスになるのかを考えず、一様に禁煙をすすめるのは医者の怠慢と言えるでしょう。
ただし、10 本以上は良くありません。また、節煙をすると 1 本を貴重に感じ、肺の奥まで深く吸い込むような吸い方になるので、かえって体に良くないという意見もあります。ゆっくり肺に吸い込む吸い方になるのは NG です。
喫煙はストレス解消が目的なのですから、体への負担を最小限にできるよう、浅く吸う、ひと吸いでも満足したらすぐ火を消すなど、吸い方を工夫しましょう。ストレスとタバコの害で上手に折り合いをつけるということです。禁煙のストレスでがんになってしまったのでは本末転倒なのです。
人様に迷惑をかけてもいけません。タバコは、喫煙者本人よりも周囲に与える悪影響のほうが大きいことを忘れてはいけません。
たばこを吸わない人が、いろいろな場所で自分の意思とは関係なくたばこの煙を吸わされることを「受動喫煙」といいます。受動喫煙は、たばこを吸わない人にとって不快と感じられるだけでなく、さまざまな健康被害を及ぼします。このへんをしっかり理解しなければいけません。そして行動も伴わなくてはいけません。
たばこを吸う人がたばこ自体やフィルターを通して吸い込む煙(主流煙)よりも、火がついている部分から立ち上がる煙(副流煙)の方が有害物質の濃度は高く、喫煙者の周囲の人たちに様々な健康被害を与えています。
成功しやすい禁煙の方法
禁煙に成功するためには、計画的かつ個別に合わせたアプローチが重要です。以下に、成功しやすい禁煙の方法をいくつか紹介します。これらの方法を組み合わせることで、禁煙の成功率を高めることができます。
1. 禁煙の計画を立てる
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目標設定:
- 禁煙を開始する日を決め、その日を「禁煙開始日」とします。目標を設定することで、具体的な計画を立てることができます。
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理由を明確にする:
- 禁煙の理由を書き出し、その理由を常に思い出せる場所に置いておくことで、モチベーションを維持します。
2. 禁煙補助ツールの利用
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ニコチン代替療法 (NRT):
- ニコチンパッチ、ニコチンガム、ニコチンロゼンジなど、ニコチン代替療法を使用することで、禁煙の過程を楽にすることができます。これにより、禁煙によるニコチン切れの症状を軽減できます。
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処方薬:
- チャンピックス(バレニクリン)やブプロピオンなどの処方薬も効果的です。これらの薬はニコチン依存症を軽減するのに役立ちます。医師と相談して、自分に適した薬を選びましょう。
3. サポートを受ける
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禁煙サポートグループ:
- 禁煙サポートグループやフォーラムに参加することで、同じ目標を持つ人々と情報交換や励まし合いができます。
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カウンセリング:
- 専門のカウンセラーと相談することで、心理的なサポートや禁煙に対するメンタル面での支援を受けることができます。
4. 生活習慣の見直し
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トリガーを特定し対策を取る:
- 喫煙のトリガー(ストレス、食後、特定の場所など)を特定し、それに対処する方法を考えます。例えば、食後に喫煙したくなる場合は、軽い運動や別のアクティビティで気を紛らわせることができます。
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代替行動を取り入れる:
- 喫煙の代わりに健康的な習慣(例えば、ウォーキングや趣味に時間を使う)を取り入れることで、禁煙を維持しやすくなります。
5. 体調管理
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バランスの取れた食事と運動:
- 健康的な食事と定期的な運動は、禁煙中の体調を整え、ストレスを軽減します。
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十分な睡眠:
- 良質な睡眠を確保することで、禁煙による体のストレスや疲労を軽減します。
6. 禁煙の成果を祝う
- 小さな成功を祝い、自己肯定感を高める:
- 禁煙を始めてからの成果や進捗を記録し、小さな成功を祝うことでモチベーションを維持します。
7. リラプス(再喫煙)への対策
- 再喫煙した場合の対策:
- 万が一再喫煙してしまった場合でも、挫けずに再び禁煙に取り組むことが大切です。再喫煙の原因を分析し、改善策を考えましょう。
8. 医師の助言を求める
- 専門医の相談:
- 禁煙の方法やサポートについて、医師に相談し、自分に合った最適な禁煙プランを作成することが推奨されます。
禁煙は難しい場合がありますが、上記の方法を組み合わせて実践することで、成功の可能性が高まります。自分に合った方法を見つけ、健康的な禁煙生活を目指しましょう。