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健康の基本は、元気に動き回れること。多くの人が、何歳になっても自分の足で歩き、自立した生活を送りたいと願っているはずです。寝たきりになって周囲の人に迷惑をかけることがないようにと強く願っています。

100歳でも筋肉を鍛えることができる

そのためには、足腰の 筋肉 を衰えさせないことが、何より重要です。それは頭でわかっているのですが、「年を取ってから筋肉を鍛えるなんて無理」という人がほとんどです。

果たして、本当にそうなのでしょうか。確かに、古くなった布と同じで、年を取ると筋線維がもろくなり、損傷しやすいことは事実です。

それはまるで、布に折り目を付けると、一度では大したシワにならないのに、同じ部分を何度も折っているとシワがくっきり付いてしまうのと同じことです。

さらにくり返すと、その部分が傷んできます。よくこれは反復外力といって、筋肉でも、ひざの曲げ伸ばしなど、長年にわたって同じ動きを何度もくり返していると、その部分の筋肉が傷んでくるのです。

そのため、高齢者が 筋肉 を鍛えることは危険として、以前はタブー視されていました。しかし、やり方さえ問違えなければ、いくつになっても 筋肉 は鍛えられると思います。

100歳を過ぎてから筋トレを始め、3ヶ月後には院内を つえ杖なし でスタスタ歩けるようになり、最終的には足に 11.5kg のおもりをつけて筋トレができるまでになりました。

では、安全に 筋肉 を鍛えるにはどうすればよいのでしょうか?その答えは、筋線維に弾力性を持たせることです。筋肉は力を人れると硬くなり、力を抜いているときは柔らかいのが理想です。

筋肉 がいつも硬い状態だと、動かしたときにケガをしやすくなるのです。 そこでお勧めするのが、 「 3分ストレッチ 」 です。ストレッチは「伸ばす・ゆるめる」という動きによって、弾力性のある、質のよい筋肉をつくり、老化を防止するのに役立ちます。

おもりの上に足を3分乗せるだけ

「 3分ストレッチ 」 は、 ストレッチボード という角度のついた板に乗るだけなので、高齢者でも無理なく行えます。

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かりに ストレッチボード がなくても、米袋を風呂敷で包んだ「おもり」でも代用可能です。

やり方は、 ストレッチボード や おもり を利用して、つま先がかかとより上に向く姿勢で立つだけです。ふくらはぎからひざ裏、太もも真の筋肉が伸びているのを意識しながら、かかとに重心をかけ′て3分ぐらいキープしましょう。

これを、朝晩1回ずつ行います。ひざや背中はなるべくまっすぐ伸ばして、お尻が後ろに出ないように気を付けてください。きつければ、初めのうちは低めの角度で行い、慣れてきたら角度を高くしていくとよいでしょう。

ストレッチボード を使う場合は、10~15度から始めてみるといいでしょう。筋肉に弾力が出てくると、徐々にらくにできるようになっていきます。ふくらはぎ、ひざ裏、太もも裏を伸ばして筋肉に弾力性が生まれたら、その後は、少しずつ筋トレをして足腰の筋肉を鍛えるとよいでしょう。

このように、 ふくらはぎ や ひざ裏 、 太もも を伸ばすことは、年齢にかかわらず筋トレを可能にし、ひいては健康を保つことにつながるのです。少しずつでも毎日行うのが結果を出す秘訣です。

体が柔らかい人は、若々しい。経験的にも、整形外科医の立場からも、これは問違いなく言えます。ところが、意識して筋肉を鍛えたり、体を動かしたりしていないと、加齢によってだんだんと体が硬くなり、姿勢が悪くなり、あちこちが痛くなってきます。

ひざが曲がり、お尻が落ち、背中が丸まってきます。このような加齢による姿勢の悪さ(不良姿勢) には、主に3つの理由があります。

加齢で体は硬くなり姿勢が悪くなり血流が悪化

  • 背骨がつぶれて背中が丸くなるもの。骨粗鬆症(カルシウムの不足により骨がもろくなる病気)による 圧迫骨折 が代表的なものです。
  • 脊柱管狭窄症(背骨内部の神経の通り道が狭くなり神経が圧迫される病気)によるもの。この病気は背中を丸めると痛みやしびれが軽減するため、姿勢が悪くなります。
  • 太ももや股関節周りの筋肉が硬くなって、姿勢が悪くなるものです。

1と2は骨に問題があるので自力での改曲背は難しいですが、3は、自己努力で改善させることができます。

カギとなるのが、太ももの裏にある、 ハムストリングス という筋肉です。 「ゴロ寝ひざ裏伸ばし」は、簡単に ハムストリングス を柔らかくするのに役立つ体操です。

では、ゴロ寝ひざ裏伸ばしを行うにあたりあなたのハムストリングスは硬いかどうか、簡単な方法で調べてみましょう。

まず、足を肩幅に開き、ひざ裏を伸ばしたまま前屈します。指先が床につかなかったら、 ハムストリングス が硬くなっている証拠です。

次に、太ももの前側の筋肉を調べます。床にうつぶせに寝て、ひざを曲げ、かかとをお尻につけます。足先やかかとがお尻につかなかったら、太ももの前側の筋肉が硬くなっています。

変形性膝関節症やひざ痛がある人は、この動きは行わないでください。 どうでしょうか?どちらも硬い、という人のほ、りが多いのではないでしょうか?

股関節を曲げたまた膝裏をのばす

ゴロ寝ひざ裏伸ばし の特徴は、股関節を曲げたままの状態で、ひざ裏を伸ばすことです。前屈運動は、ひざ裏を伸ばしたまま股関節を曲げる運動ですから、まったく逆になります。 では、なぜ ゴロ寝ひざ裏伸ばし で腰痛や不良姿勢が改善するのでしょうか。

ハムストリングス は、ひざ裏の少し下から始まり、股関節を通って骨盤に付着している2関節筋です。

ですから、ハムストリングスが硬いと、骨盤がハムストリングスに引っ張られて回転しにくくなります。 ハムストリングスと括抗関係にあるのが、太ももの前側にある大腿四頭筋です。ひざを伸ばすと、大腿四頭筋が収縮し、ハムストリングスがゆるみます。

ゴロ寝ひざ裏伸ばし その1では、この2つの筋肉の相反抑制反射(曲げ伸ばしをするときに括抗筋がゆるんで動作をしやすくなる反射)を利用しています。

拮抗筋(きっこうきん)とは、筋肉運動の際に反対の動きをする筋肉のことです。

股関節を曲げたままひざ裏を伸ばしていくと、大腿四頭筋が収縮します。すると、括抗筋である ハムストリングス は、その反射で自然にゆるむため、伸ばしやすくなるのです。

このように、筋肉の反射で ハムストリングス がゆるむと、前屈運動のように無理な負担がかかりません。 ですから、らくにストレッチができるのです。

ハムストリングス が硬い人は、太ももの前側も硬くなっています。そこで、 ゴロ寝ひざ裏伸ばし で太ももの前側の筋肉をゆるめます。こうして太ももの後ろと前の筋肉をゆるめると、骨盤にかかつていたロックがはずれて骨盤が開放され、可動域が広がり動きやすくなります。すると、前かがみになるときも、股関節から曲がり、腰への負担がかかりません。姿勢もよくなり、慢性的な腰痛が改善していきます。